ロシア・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦でベルギーに惜敗して約3週間。日本サッカー協会は26日、日本代表の新監督に森保一氏が就任したことを発表した。

現役時代に「ドーハの悲劇」を経験し、指導者に転身してからはサンフレッチェ広島を3度のJリーグ優勝に導いた森保。ロシアW杯ではコーチとして帯同し、日本代表を支えた。

同日放送、日本テレビ「NEWS ZERO」では、森保監督と一緒に「ドーハの悲劇」で涙をのみ、同い年でもあるサッカー解説者の北澤豪氏が新指揮官に言及している。

北澤氏はロシアW杯の結果としてキーワードとなった「真面目さ、勤勉性、協調性」に当てはまる人物こそ、森保監督だとコメント。まずはその人柄に賛辞を寄せた。

一方で、北澤氏は「スケジュール的な難しさと、一人でやりきれるのかという難しさが出てくる」と、五輪代表監督との兼任である点が懸念要素と指摘する。

実際、過去に五輪代表とフル代表を兼任したことがあるのは、2000年のシドニー五輪と2002年の日韓W杯で指揮を執ったフィリップ・トルシエ氏だけだ。

しかし、北澤氏は「五輪で勝つために、W杯で勝つために、その選手をどう起用していくか。それを一つのグループで決められることは大きなメリット」と、アドバンテージもあると強調した。

一方で、高校時代にインターハイ出場経験があるピース・又吉直樹は「『ドーハの悲劇』でギリギリW杯に行けなかった選手が、監督として帰ってきて、W杯を目指すというのが、すごくドラマチック」とコメント。代表が世代交代に向かう中で、五輪代表との兼任は戦術の浸透など一貫性につながるとし、良いことだと期待を寄せた。

森保ジャパンの初陣は、9月のチリとの強化試合。新生日本代表に注目が集まる。