渥美農業高等学校(愛知)

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過去最弱と言われた悔しさを忘れずに

■渥美農業はどんな学校? 1951年に開校した渥美農業。農業科、食品科学科、生活科学科などがある。渥美農業と言えば「カクメロ」。四角い形のメロンを開発し、特許出願をした。

■浜での100メートルダッシュが名物! 現在1年生8名、2年生20名、3年生19名の計47名で活動している渥美農業。酒井 了主将はこのチームのウリを「粘り・気持ちの強さ・打力」だと話す。目標は甲子園出場だ。渥美農業の名物練習は浜で100メートルダッシュをすること。全力で23本を走りぬく厳しいメニューをこなす。

集合写真(渥美農業)

■至学館との対戦  チームがスタートした時に、監督に厳しい言葉をかけられた渥美農業野球部。過去最弱ともいわれた。しかしこの悔しさを忘れずに、努力を重ねてきた。オフシーズンはランメニューで200キロ、スイング数2000本を目標にして、見事達成。酒井主将は「秋、結果が出なかった分、春絶対に結果を出す気でやりました」とオフシーズンを振り返った。その春の大会で選抜出場校の至学館と互角の勝負を見せる。8回までリードする展開。しかし「選抜出場校に勝てるという無駄な考えが頭をよぎって、逆転され負けてしまいました」と酒井主将。ただ負けはしたものの、冬の成果は着実に表れている。

■注目の選手を紹介! 酒井主将は活躍してきた選手に鈴木 優太を挙げた。これまでのほとんどの試合を1人で投げ切り、仲間のミスを何度も救ってきた。夏のキーマンは平岩 海来。チーム一の飛ばし屋で、ここぞというところでの1本に期待だ。

■絶対甲子園に出場する 夏に向けて雰囲気を大事に練習をしている渥美農業。悔しい思いもたくさんしてきた。「もう後悔はしたくないので、皆で心を一つにして、夏に向かっています」と酒井主将。過去最弱と言われた代で、絶対に甲子園に出場してみせる。

メロン打線爆発で勝利を!

ここからは河合 流甫副主将(3年)と鈴木 優太選手(3年)にお話を伺いました。

Q.夏へ向けて見つけた課題を教えてください。

河合:とれるアウトを確実に捕る堅実な守備と自分たちは足が遅く、盗塁があまり出来ないのでそれを補う圧倒的な打力です。鈴木:精球力とバッターのかけひきです。ストレートは、強い高校と練習試合、公式戦を通して通用することがわかったのでインコースへの精球力、そこに緩急のついた変化が投げれれば、打ちとれたり三振がとれるようになると思います。打撃はバントでランナーを送れるか、アウトコースをどれだけ右方向に打てるかです。

Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください

河合:一つ上の先輩がいた頃の夏の大会の東邦戦です。0対5で負けはしましたが、スコアで見るほど力量の差がないと思いました。好ゲームで公立高校が私学の高校とここまで戦える先輩達のすごさを改めて実感し、自分たちは先輩達を超えないと甲子園には行けないと目標設定が出来た瞬間でした。鈴木:2年の夏に経験した東邦高校との試合。藤嶋選手率いる東邦高校に、2回でノックアウトされました。いままでで、1番悔いの残る試合でした。しかし、これが僕の分岐点になりました。

Q. 応援する方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください!

河合:堅実な守備と右方向へのバッティングです。鈴木:投手としては本格派で、ストレートで、打者をさしていく威力がある球と、打撃では3番でクリーンナップなので、チャンスで1本でるところです。勝負強いバッティング、そして足を生かして一打二進にこだわった走塁に注目していただきたいです。

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

河合:先輩と後輩の仲が良く、アドバイスをしあえるところで、「気をつけ」の時の姿勢と礼がそろっているところと足のそろったランニングは負けません。鈴木:僕たち、渥美農業はどこにも負けないのが礼儀正しさ、あいさつがしっかりできる所です。これだけは、絶対に負けません。

Q. この夏はこういう夏にしたい!という意気込みを教えてください

河合:全員野球で勝ちにいき、勝ちたいです!鈴木:この夏は最後の高校野球の大会なので、甲子園を目標に目の前の試合に全力で挑み、メロン打線爆発で勝っていきたいです!

河合選手・鈴木選手、ありがとうございました!

大きな大輪を咲かせることができる

  ここからは中田 智士副部長にお話を伺いました。

Q. 新チームが始まってからどんなチームを作り上げてきましたか?またこのチームの強みも教えてください。

 選手一人一人が良い子であり、素直です。指導したこと・指摘されたことを素直に受け入れ努力する事が出来る、その反面、自分たちで判断し、課題を見つけ突き進んでいくことが出来ない事が課題です。 前チームが地区予選を優勝し、一つ下の学年から試合に出ており、経験豊富な選手・実力のある選手が多かったため、この学年の選手は経験が少なく、ゼロからのスタートでした。前チームの結果を追い越す事を目標に新チームが始まったが、秋は結果が出ませんでした。長い冬を乗り越え、春にようやく芽が出て、県ベスト16。夏のシードをかけた試合では2017選抜出場校至学館とあたり、3−4と惜敗。 夏は甲子園出場を目指し、春の借りを必ず返す。このチームは何度も何度も踏み続けられながらも這い上がってきたチーム。いわば花のある選手がいない雑草軍団。しかし、一人一人が勝つために役割を理解し、勝つために必死になることが出来ます。後半の勝負所で高校野球を通し身につけてきた粘り強さが出れば、大きな大輪を咲かせることが出来ると思います。

Q. 夏に向けて3年生と部員たちにメッセージをお願いします!

 スタッフ・選手・保護者・学校・OB全てが夏の大会にかけてきました。思いは一つです。野球がやれる環境・周りの支え・共に競争してきた仲間・応援してくださる皆様への感謝を忘れず、ここまでやってきた歩みに自信を持って大暴れしてきて欲しいです。

中田副部長、そして渥美農業野球部の皆様、ありがとうございました!

今年も大好評!【僕らの熱い夏 特設ページ】各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!