府立寝屋川高等学校(大阪)
■寝屋川とはどんな学校?大阪府立寝屋川高等学校は、1909年からの歴史を持つ大阪府寝屋川市にある公立校。大阪府内では特に有名な女性お笑い芸人、ハイヒール・リンゴさんの出身校でもあるという。野球部はというと、1956、57年のセンバツ2年連続出場、1957年夏の甲子園出場という実績を持っている。それから約60年の年月が過ぎ、強豪がひしめく現在の大阪で、奮闘する寝屋川ナインに迫った。
3年生15名、2年生22名、1年生17名の計54名で活動する寝屋川。グラウンドはおおくの部活と共用のために、利用できる場所は限られている。加えて、定時制課程の授業もある為、18時に下校しないといけないというさらなる制約もある中で、日々練習に励んでいる。
集合写真(寝屋川)■オフは守備を捨てた!? 寝屋川がチームとして徹底して強化したのは、打撃だ。大西 颯太主将も「打撃はチームのウリの一つ」というように、自信を持っているところのようだ。その例の一つとして、オフシーズンの練習では、打撃力アップを目指し、守備練習をほとんどせずにバットを振り続けたという。そのオフの練習含め、打撃に集中した練習の日々を送っていることが、選手にとっての自信に変わっている。
■注目は頼れるエースと強肩捕手 チームの注目選手は、まず投手を務める藤原 涼太選手。春季大会5試合を一人で投げ切ったタフさをもつエースで、もちろん夏も彼が投手陣の中心になるだろう。また強肩捕手の幸徳 将吾選手も注目。盗塁を阻止する場面が夏でも見られるだろうか。
■秋は初戦で私立校との打撃戦を制した 大阪府は、大阪桐蔭や履正社をはじめとして、強豪私立校が溢れている。その中で寝屋川は公立校。それだけに、彼らにとっての目標は「打倒私立・公立頂点」だという。昨年の秋季大会初戦は、私立・大阪産大附との戦い。相手に得点を許しながら、自慢の打撃力で打ち勝ち、11対9で試合を制した。「チームが始まって最初の公式戦で私立に打ち勝てたのは、いい経験になった」と大西主将は言う。
■衝突を越えて結束するチーム 「公立校で一番長い夏にする」その目標を達成するために、チーム内でのつながりを大事にする寝屋川。春休みには、3年生全員がミーティングを行い、涙も流しながら言い合ったという。「それがあって、チームの目指す方向性を改めて確認し、団結力も深めることができたと思います」と大西主将は振り返るが、そのような衝突もありながら、ナインは結束を深めてきたようだ。
チームのウリについて大西主将は「粘り強さ・仲の良さ」を挙げる。夏は持ち前の粘り強さとチームワークで、私立に打ち勝ち、目標である公立校の頂点を目指し突き進んでいく。
3年生集合写真(寝屋川)野球をどのチームよりも深く考えるここからは、盛り上げ役の橋本 樹投手(3年)と副主将でセンターの黒江 海矢選手(3年)の二人の副主将にお話を伺います!
Q.夏へ向けての課題や強化したいところを教えてください
橋本:僕は夏に向けてバントを強化したいです。渡邉:僕は左ピッチャー攻略です!
Q.ここまで振り返って高校野球で一番思い出に残っていることは何ですか?
橋本:秋の大会の大阪産大附戦で、みんなのバッティングが自分を助けてくれたことです。黒江:僕はなんといっても冬練のリレーですね。
Q. 自分のここを見てほしいというところは何ですか?
橋本:自分の緩急は他の投手にはない部分だと思うので、そこに注目して欲しいです。黒江:盗塁を決めます!是非そこを見て欲しいです。
Q.このチームの好きなところと、他のチームに負けていないところは?
橋本:好きなところは仲が良いこと、負けてないところは「考える野球」をしているという部分です。黒江:野球をどのチームよりも深く考えています。
Q. この夏はこんな夏にする!という意気込みをお願いします!
橋本:春季大会を超える夏を目指します!黒江:公立に負けない熱い試合をしたいです!
橋本選手、黒江選手、ありがとうございました!
練習風景(寝屋川)「選手主導の考える野球」ここからは達 大輔監督にお話を伺いました!
Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされてきたのでしょうか?
「選手主導の考える野球」をベースにしてチームを作ってきました。自分たちの力を100%発揮することも大事だが、相手が100%の力を出せないような、相手を困らせながら試合を進めたいので、「野球は心理戦」と常に伝えてきました。
Q. 最後に、夏に燃える3年生や部員たちにメッセージをお願いします!
これまでの努力の正しさを証明するためにも、自分たちより強いチームに勝って、チーム関係者全員で校歌を歌おう!
達 大輔監督、そして寝屋川高校野球部の皆様、ありがとうございました!
今年も大好評!【僕らの熱い夏 特設ページ】各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!