開志学園高等学校(新潟)
■開志学園はどんな学校? 新潟県新潟市に所在する、通信制私立高校の開志学園高等学校は、2002年から今年で15周年を迎える。決して歴史が長いわけではないが、2005年に設立された、地元サッカーチーム・アルビレックス新潟と連携した、プロサッカー選手を育成する「JAPANサッカーカレッジ高等部」をはじめとして、スポーツや芸術などの各方面に人材を輩出している。中でも、サッカー日本代表の常連、DF酒井 高徳もこの開志学園の出身だという。
さて、そんな開志学園の野球部は現在、3年生14名、2年生13名、1年生19名の計46名で活動しているチームだ。
集合写真(開志学園)■打撃力の裏に2500スイング 今年のチームの強みについて、野口 大成主将は「打撃力」を挙げた。その裏側には、オフシーズンには1日2500スイング以上を重ねてきたという努力がある。素振り(200回7セット)とティーバッティング(10球10セット)を交互に行う「連続ティーバッティング」と、ノーマルのティーバッティング(100球、50球、30球、20球をそれぞれ5セットずつ)を行うと、一日に2500スイングを達成できるという計算だ。
■春は目標の県4強ならず 2500スイングは量としてかなり多く、選手たちも苦しい思いをした。しかしその確かな積み重ねが、彼らの力となり、自信になった。冬を越え、春は県ベスト4を目指し挑んだ。自慢の打撃力で4回戦まで計39得点、そのうち3試合が2桁得点という圧倒ぶりで8強入りし、準々決勝は新潟明訓戦。
目標の4強入りへあと一歩、しかしここで阻まれることになった。「試合の入りで流れをつかめなかった」と主将が振り返るこの試合は、打撃力が鳴りを潜め、10対0の苦い敗戦を喫した。(試合レポート)選手たちは「絶対に夏に借りを返す」と悔しさを忘れず、今も練習に取り組んでいる。
■開志学園を引っ張る選手は? チームの中心選手について野口主将は、この選手たちを挙げた。捕手として投手陣をリードし、勝負強い打撃で中軸を担う川見 航生選手、内野守備の要・石田 泉遊撃手、チームNO.1の凄まじいパワー・岩淵 夏夢外野手の3名だ。また植松 尚輝選手は俊足、強打、強肩の3拍子揃ったリードオフマンでこちらも夏の活躍に注目が集まる。
■今夏への意気込み 「1点を必死に取りに行き、1点を必死に守る野球をモットーに、1球1球を大切にしています。とにかく野球を楽しむ。それが第一です」と語る野口主将は、冬には雰囲気がゆるんだナインに対し、強く怒りをぶつけ、野球への想いを伝えたこともあるという熱きキャプテンだ。
野口主将は最後の夏に向けて、「試合に出ているメンバー、ベンチにいるメンバー、スタンドにいるメンバー、ボールボーイをしているメンバー、開志学園野球部全員で、一戦一戦楽しんで、開志学園初のベスト4、決勝進出、そして甲子園出場を果たし、最高に熱く楽しい夏にしたいです」と語ってくれた。
野口・石田・渡邉3選手(開志学園)開志学園の名をもっと広める!ここからは、石田 泉選手(3年)と渡邉 律空選手(3年)の二人の副主将にお話を伺います!
Q.夏へ向けての課題や強化したいところを教えてください
石田:春ベスト8まで行きましたが、最後に大差で負けてしまい、悔しい思いをしました。自分たちに足りないことは、一人ひとりが勝ちたいという気持ちだと思いました。ベンチに入っている人だけではなく、スタンドにいるみんなが同じ気持ちで戦わなければ、勝ち進んでいくことはできないと思うので、練習からチーム一丸となって良い雰囲気で夏に挑んでいきたいです。渡邉:試合中にする投手や内野手への声のかけ方というところも大事だと思いましたね。
Q.ここまで振り返って高校野球で一番思い出に残っていることは何ですか?
石田:今年の春の大会準々決勝です。昨年の春の大会では、優勝候補と言われるチームに勝ち、勢いに乗っていましたが、悔しくもベスト16で終わってしまいました。この悔しさから新チームではチーム一丸となって絶対勝つという強い気持ちを持ち、挑戦者として奮起することができ、ベスト8までいくことができた。それが一番の思い出です。渡邉:僕は毎日つらい練習を乗り越えて、3年生全員で笑いあって楽しく練習した日々が一番の思い出です。
Q. 自分のここを見てほしいというところは何ですか?
石田:私はこの夏に向けてバッティングに力を入れ、その中でバント練習は誰にも負けないくらいしてきました。9番という打順だということもあり、バントも多くこれまでバントで点につなげたということが多くありました。自分で点を取るということも大事ですが、私はここぞという場面で確実なバントをし、点につなげていくので、注目してください。渡邉:僕は、豪快なフルスイングを見てほしいです。
Q.このチームの好きなところと、他のチームに負けていないところは?
石田:私たちは本当に仲が良く、チーム全員が優しいです。ミスをしたときは声をかけ、励まし、いつどんな時でも笑顔で臨むところは他のチームには負けません。キャプテンをはじめ、開志学園野球部のパワフルさ、元気、笑顔、優しさが好きです。渡邉:チームみんなが明るくて、小さなことでも盛り上がるところです。あとは、冬の期間にバットを振った数は、ほかのチームに負けていないと思います。
Q. この夏はこんな夏にする!という意気込みをお願いします!
石田:今年で最後の夏。3年間の集大成。全部出し切って悔いの残らない夏にしたいです。みんなが笑顔で終われるように頑張りたいです。渡邉:強豪を倒し、開志学園の名を多くの人に知ってもらえるような夏にしたいです。
石田選手、渡邉選手、ありがとうございました!
バッティング練習の風景(開志学園)一戦必勝の志を胸にここからは川上 大輔監督にお話を伺いました!
Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされてきたのでしょうか?
バッティングに力を入れてチームを作ってきました。夏までにもっと振り込んで、スイング力アップを目指してやっています。勢いに乗るといつも以上の力を発揮できる所が、このチームの強みです。
Q. 最後に、夏に燃える3年生や部員たちにメッセージをお願いします!
選手全員、一球一球集中してプレーをしてほしいと思いっています。みんなの心を一つに戦っていきたいと思います。チャレンジャーの気持ちを忘れずに、一戦必勝の志を胸に、戦っていきたいと思います。
川上 大輔監督、そして開志学園高校野球部の皆様、ありがとうございました!
今年も大好評!【僕らの熱い夏 特設ページ】各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!