キョンの捕獲チームを結成するので、名前を公募します――。小池百合子知事率いる東京都は2017年5月26日、伊豆大島(大島町)で島民人口の1.6倍まで繁殖したシカ科の動物「キョン」を捕獲するための対策に乗り出した。

都内に在住、在勤していれば、誰でも応募できる。公募期間は、7月20日(必着)まで。審査して入選作品を絞り込み、9月中旬頃に都公式サイトで発表するというが、ネット上では「SOS団」を推薦する声が上がっている。

一体、どういうことなのか。

「キョン」を捕獲するとなれば...(tofuprodさん撮影、Flickrから)

涼宮ハルヒの「SOS団」


写真はイメージ

キョンはシカ科の動物で、体重は約8キロ、高さは約40センチだとされる。伊豆大島東部の大島公園で1970年まで飼育されていたが、台風で壊れた柵から逃げ出し野生化した。特定外来生物に指定されているとはいえ、島の特産品アシタバや絶滅危惧種のキンランなどを食べ、生態系に影響が及ぼしている。



東京都環境局は2017年秋を目途に、捕獲業者や町民による捕獲チームを結成するとし、都民からその名称を公募すると発表した。


年度別のキョン捕獲数(横軸は元号)

公募するとの発表がニュースで流れると、ツイッターでは

という声が寄せられた。

ここでの「SOS団」とは、「涼宮ハルヒの憂鬱」などのライトノベル「涼宮ハルヒシリーズ」(角川書店)でヒロイン「涼宮ハルヒ」が立ち上げた学校の非公式クラブ、「世界を(S)大いに盛り上げるための(O)涼宮ハルヒの(S)団」を指している。物語の主人公「キョン」は「SOS団」に属する人間で唯一、特殊能力を持っていない。

「涼宮ハルヒシリーズ」は2006年4月からアニメ化され、一大ブームを築き上げた。2、30代の男性は、「キョン」と聞いたら「SOS団」しか思い当たらないかも......。