イラン人も驚愕?『ゴルゴ13』作者が明かした幻のエピソード
『さいとう・たかを』
連載開始から一度も休載せず、来年で50周年を迎える日本一長寿のマンガ『ゴルゴ13』。その作者さいとう・たかをが、6月7日、記念開催される作品展の記者発表会に出席した。
50年前を振り返り、さいとうはこう語った。
「この仕事をはじめたときは、どれだけやれるんだろうと不安でいっぱいでしたが、ひとつの作品を50年間も描かせていただけるとは夢にも考えていませんでした。
本当にありがたいことで、50年もよく描いたなと思っていたのですが、担当編集者からは『50年は折り返し地点』と言われまして(笑)。そこまで生きられるかなって笑ったんですけども、がんばれる限り、がんばっていきたいと思います」
会見では、過去にお蔵入りになった幻のエピソードがあったという話も飛び出した。
「イランのホメイニさんが偽物だって話を書いたんですよ。ものすごくおこごとをいただきまして、イランの人が読んでるのかって驚いたんですけど(笑)。標的にしたらおもしろいなって人はいっぱいいるんですけど、思うようには描かせてもらえませんね」
さらに、日本の政治をテーマにとりあげる予定があるかを尋ねられ、「生々しくて面白くなくなる。あと、こういっちゃなんですけどね、あんまりおもしろくないでしょ、日本の政治は」と辛口のコメントも。
5月12日に発売された雑誌『ゲッサン』掲載のインタビューでは、自身の過去作『バロム・1』の平成版を自分で描きたいと語り、今年81歳となるいまなお、創作意欲はまったく衰えていない様子。
その一方、「最近はゴルゴにもコンピューターとかITとか出てくるやろ…正直しんどい…」とも語っているが、会見でも語ったとおり、新しいテクノロジーにも負けず、末永く連載を続けてほしいと願うファンは多いだろう。