十条銀座商店街の入り口(Jタウンネット編集部撮影)

「ゆるキャラグランプリ2016」に輝いた高知県須崎市のマスコットキャラクター「しんじょう君」が、十条銀座商店街(東京都北区)の新しい公式キャラクターを決める公募にエントリーしたのを皮切りに、全国各地のご当地キャラたちが続々と名乗りを上げており、インターネット上で話題となっている。

いま十条で、何が起きているんだ――。Jタウンネット記者が十条銀座商店街の振興組合に取材すると、事業部長が反響の大きさについて、うれしそうに語ってくれた。

しんじょう君「お金ほしいよー」



十条銀座商店街のキャラクター募集は2017年4月15日に始まった。参加資格は「どなたでも参加OK!」で、募集内容は「キャラクターのデザイン」「キャラクターの名前」「キャラクターのプロフィール」の3つ。8月27日まで募集し、9月の1次選考と11月の最終選考を経て、グランプリ1作(賞金10万円)と準グランプリ4作(賞金1万円)を決定する。

専用のツイッターアカウント「十条銀座・新キャラ大募集(公式)」は18日、「しんじょう君」の応募があったと報告。応募の背景には、高円寺商店街連合会のマスコット「サイケ・デリーさん」の呼びかけがあった。

「しんじょう君」もこれに乗り気で、

とツイート。「サイケ・デリーさん」の「高円寺からだったら十条はそんなに遠くないデリから、もし決まったらデリーさんの家から通ってもいいデリよー★」という呼びかけに「え!ほんとう!引越しのじゅんびしてくる」と応じた「しんじょう君」は、

「(いまのところ応募はしんじょう君だけみたいだし、このままいくと10万円はしんじょう君のものに。。。☆)」
「お金ほしいよー☆」
「んー。。。10万円もらって須崎でくらすよー☆」

などとやる気に満ちていた。

寺嶋由芙さんもエントリー

「しんじょう君」の参戦表明で火が付いたのか、既存のキャラクターによるエントリーがその後も相次いで寄せられることとなった。

挙句の果てには、人間まで......。

ご当地キャラ好きで知られるアイドル、「ゆっふぃー」こと寺嶋由芙さん(25)も名乗りを上げる。これには運営側も驚きを隠せなかったようで......。

エントリーは現在もなお、続々と寄せられている。事業部長によると、4月21日時点で「だいたい25件くらい」の応募があった。だが既存のキャラや人間などを除けば、「半分あるかないか、ですね」だという。

約3年前から研究していた


十条銀座商店街・振興組合の事業部長(Jタウンネット編集部撮影)

「皆さんに知ってもらい、参加してもらいたかったので、これだけ話題にしていただけてうれしいです。あと4カ月で、目標は1000件の応募です」

事業部長はそう話し、ネット上の盛り上がりに喜んでいた。

「『ゆるキャラ』をどういう風に作り、どうすればグッズなどを作れるか。3年前くらいから研究していました」

実は3年前の14年夏にも、高円寺商店街連合会の公式キャラクター募集で似たような出来事があった。既存キャラクターたちの応募が殺到し、ツイッター上でてんやわんやの盛り上がりとなったのだ。弊社J-CASTのマスコットキャラクター「カス丸」も参戦したが、最終的に選ばれたのは前述の「サイケ・デリーさん」だった。

事業部長は

「もちろん、高円寺商店街さんの例も意識していました」

と明かし、

「グランプリ発表は、見に行きましたから。企画なさった人に、失敗した部分と成功した部分、それぞれの話を聞き、より良いものを作れるよう考えました」

と話していた。

既にマスコットキャラはいるが...

ただ既に、十条銀座商店街にはマスコットキャラクター「JJ元気君」が存在する。

公式ツイッターには

とあったが、ネット上では、「JJ元気君」が引退するとの臆測も流れている。

事業部長にその真偽を問うと......。

「JJ元気君は引退しません。1994年からずっと頑張ってくれていたので、休憩に入ります」