ロッテルダム、またの名を「ヨーロッパへの玄関」、「世界への玄関」。

ヨーロッパ最大の港を有する湾岸都市ロッテルダムは、20世紀後半には世界一の貿易量を誇ったこともある世界都市のうちのひとつだ。

ヨーロッパへの輸出品の多くはロッテルダムの港で荷揚げされ、中世の愛らしい建造物が特徴のオランダのその他の街とは一線を画して、近代的なビルが建ち並んでいる。

上海やシンガポールに貨物取扱量を抜かれた現代でも、世界第3位の地位を守り続けている。

世界的な家庭用品ブランド「ユニリーバ」や、世界最大の鉄鋼メーカー「ミッタル・スチール」の本社が置かれるロッテルダムは、世界最大の石油化学工業地帯。

夜の海に浮かぶ石油コンビナートは物々しいが、近代人の生活を支える活動の中心を目の当たりにできる貴重な場所だ。

近代性と機能性の最先端を体現するロッテルダムは、世界中の現代建築家をうならせる建造物に満ちている。

中でも、傾いた立方体が連なって形成されたキューブハウスは、ロッテルダムの近代性を代弁する象徴的な建造物だ(なお、見学用の部屋も確保されている模様)。

戦争で壊滅させられた旧市街の後、世界有数の近代的な計画都市として生まれ変わったロッテルダム。

不屈の都市の生き様は、現代人なら一度は目にしておきたいものだ。

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