シンガポールから日帰り旅行も可能なマレーシア南部の都市、ジョホール・バル。マレーシアとシンガポールを結ぶ街として急速に発展を遂げつつあるジョホール・バルの穴場観光スポットがジョホール動物園です。

ジョホール・バルを代表するモスクであるアブ・バカール・モスクのほど近くにある動物園で、かつてジョホールを治めた王により設立されたマレーシア最古の動物園です。入場料は2リンギット。なんと日本円にしておよそ50円という安さです。

園内には、マレ―のテナガザルやマレーグマなど、マレーシア固有の動物や世界各地の動物たちが、南国ムードのなかのんびりと過ごしているのが見られます。マレーシア固有の猿のほか、世界各地の猿や、豊富な鳥類のコレクションも自慢。

他の動物たちがのんびりするなか、最も活動的な様子を見せてくれたのはアライグマ。右往左往する白黒2頭の姿は愛くるしくてたまりません。

猿の一種であるコモン・マーモセットもすばしっこい動きを見せてくれました。動物たちが檻の手前に寄ってくると、間近で動物と対面できるのがジョホール動物園の嬉しいところです。

幼稚園や学校の遠足スポットとして人気があるようで、園内には大勢の子どもたちの姿が。

動物の姿が見えたり、動物が動いたりするたびに子どもたちから歓声が上がります。マレーシアの子どもたちの反応は実に素直で素朴。そんな子どもたちの様子を見ているだけで微笑ましい気分になります。

独特の体つきや顔つきがちょっと不気味でありながら、それがまた奇妙な可愛らしさを醸し出すマレーバク。実は絶滅の危機に瀕している希少種です。

夜行性のマレーバクですが、お昼寝をしている姿だけでなく、起きている姿も見せてくれました。

一見小さな動物園なので、小動物しかいないのかと思いきや、そうではありません。奧の大きな檻には、マレーグマやライオン、トラ、チンパンジーなども飼育されています。

ライオンやトラといった獰猛なイメージの強い動物でさえ、ジョホール動物園ではなんだか穏やかに見えます。百獣の王・ライオンはまるで猫のようにのんびり。

トラも肉球をさらし、リラックスしきった姿で寝ています。

南国気質というのは人間だけでなく、動物にも影響するものなのでしょうか。日本と比べ、人だけでなく動物たちものんびりしているような気がしてなりません。

動物園としての完成度でいえば、東京の上野動物園に比べるべくもありません。しかし、動物たちのリラックスした姿や、動物たちの一挙手一投足に興奮する無邪気な子どもたちの様子を見られるのが、ジョホール動物園の魅力。

マレーシアの癒し系動物園、ジョホール動物園は、入場料50円をはるかに上回る価値がありました。

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「ジョホール動物園(Johor Zoo)」
住所:Jalan Gertak Merah, Johor Bahru
開園時間:8:00〜18:00