犬のオシッコで標識柱が倒れる! 飼い主のモラル欠如が招く深刻事故
「ご近所トラブル」にも度々寄せられる犬の糞尿問題。臭いや処理の問題だけでなく、時に深刻な事故を引き起こす可能性があることをご存知だろうか。
腐食事故が起きるまで(画像提供:石井マーク)
上掲の画像は、標識や銘板を扱う石井マーク(大阪府大阪市)が、2016年11月2日にツイッターに投稿したもの。
本年2月にも大阪で標識柱が倒壊し、女児が指を骨折だか切断だかなされた事故の「意外な原因」は犬の尿であったというお話が、またぞろございましたが。
- 株式会社石井マーク (@ishiimark_sign) 2016年11月2日
何ら"意外"ではございません。
以前から同様の腐食事故の原因となっておりながら、泣ける話でも笑える話でもないためか相手にされないのです。 pic.twitter.com/rxZ1GyoN5f
犬の尿によって塩化物イオンの濃度が上昇し、根元の部分が腐食することで安全強度が落ち倒壊する、という流れを分かりやすく図解。9000件以上リツイートされ、人々の関心を集めている。
飼い主に向けたメッセージ
実際に犬の尿によって柱が倒壊する事故も発生している。2016年2月には、大阪府池田市の公園で照明柱が倒れ、10歳の女児が手に重傷を負う事故が発生した。市によると、犬の尿によって腐食が進んだ可能性が高いという。
ツイートについて、Jタウンネット編集部は石井マークの石井社長に話を聞いた。
「標識柱などの倒壊事故を聞いたことはあったんですけど、近所でもよく犬が粗相している風景が見られて。『犬のおしっこ禁止』といったステッカーの取り扱いもあるのですが、事故の認知度が低く、飼い主のモラルに訴えるためにツイートしました」
事故が起こった場合に責任の所在を犬と特定することも難しく、社会の安全を担う会社として、犬の尿について改めて問題提起をする狙いがあったそうだ。
先のツイートには続きがあり、
誤解の無きよう付け加えますと、もちろんメーカー様も管理者側もこの問題に決して無関心ではありません。ただ事実として申し上げます事は、コストをかけて耐食性を高めたり一斉に取替え工事をしたとしても、あくまで耐用寿命を「延ばす」手段に過ぎず、その一方では寿命を縮める行為が存在する点です。
- 株式会社石井マーク (@ishiimark_sign) 2016年11月2日
さもありなん、といえる有名な例え話で述べますなら鉄格子に味噌汁を吹きかけ続けて腐食させ、網走刑務所から脱獄を遂げた白鳥由栄の話あたりでしょうか。根元に浸み込んだ原因物質の濃度が日増しに高くなる点でも共通します。
- 株式会社石井マーク (@ishiimark_sign) 2016年11月2日
「マナー水」も、おまじない程度に振り掛ける位では無意味かと存じます。
この未だ周知されない問題を俎上に上げる為にも聊かフザケタ表現をさせて頂きましたが、しかし10年近く前にこの分野に取り組み始めた際には死亡事故のソースを確かに見かけた筈の処、現時点ではどうにも見当たりません。
- 株式会社石井マーク (@ishiimark_sign) 2016年11月2日
しかし何れにせよ遊具や電信柱を含めますと生命にも関わる問題かと存じます。
「生命にも関わる問題」であると注意喚起している。
サ○エさんではありません
上掲の画像には某漫画キャラクターにそっくりなシルエットが登場するが、この図は
「『意匠それ自体』と『意味を表す絵文字』の違い」
を表している。
(画像提供:石井マーク)
石井社長によると、
「ピクトグラムは意味を伝えるための絵文字なんです。絵だけど文字を表しています」
という。けしてサ○エさんではありません。