日本ハム・中田翔【写真:田口有史】

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スタメン発表その瞬間、同僚たちの反応は…「何かの間違いかと思った」

 日本ハムの大谷翔平投手が3日、ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で「1番・投手」で先発。初回先頭の第1打席で、中田のスライダーを捉える初球先頭打者アーチを放ち、投げては最速161キロの直球を武器に8回5安打10奪三振2四球無失点。自身7連勝となる8勝目を挙げ、チームを9年ぶりの10連勝、今季初の2位浮上に導いた。

 先発投手が先頭打者弾を放つ規格外の活躍ーー。チームメートは、どう見たのか。4番スタメン出場し、6回に押し出し死球、8回に2戦連続安打となる中前安打を放った中田は自身の打撃をそっちのけで称賛した。

 「今日は翔平を褒めてあげてください。(1番スタメンは)栗山監督の考えなので、ビックリはしなかった。でも、先頭打者弾。凄いとしか言いようがないです」

 これまでパ・リーグ主催試合で指名打者制を解除するなど、二刀流・大谷の起用法は球界を驚かせてきた。それでも、この日の試合前にロッカールームにスタメンが張り出されると、ナインから「何かの間違いかと思った」と驚きの声が上がっていた。

城石打撃コーチ「1人で仕事をしていた」吉井投手コーチ「何も言うことないやろ」

 首脳陣も同じだ。城石打撃コーチは「(大谷の)1番起用は聞いていなかった。今日は1人で仕事をしていたようなもの」と話し、吉井投手コーチも「今日は何も言うことないやろ。オレも先発した試合で本塁打を打った経験があるけど、試合には負けた。大谷の方がすごい。ホークス打線が初回から勝負してくる、と分かっていた中で、根気強く投げてくれた」と賛辞の言葉を並べた。

 栗山監督は今後の1番起用について、「あまりないかな」と言った。それでも、自軍やホークス、野球ファンの度肝を抜いた投手・大谷の1番スタメンは、球史に残る衝撃的なオーダーとなるに違いない。