【茨城抽選会後 展望】強豪校のブロックにノーシードの刺客が続々!今年も激戦か?
6月23日に第98回全国高等学校野球選手権茨城大会の組合せ抽選が行われた。選手宣誓は、98番を引き当てた取手二の主将が務めることとなった。また今大会は、茨城県高野連の他県に先駆けた取組として、女子部員も開会式で入場行進できることになった。参加100チームのうちシードは10チーム。全体を8つのブロックに分けて序盤戦の見どころなどを紹介していきたい。
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鈴木 昭汰(常総学院)
■ 第1シード・常総学院ブロック開幕試合は土浦湖北と茨城キリストという見応えのあるカードになった。勝ったチームが第1シード・常総学院への挑戦権を得る。常総学院へ春のリベンジに燃える鹿島学園は1回戦で好左腕・桧山 航を擁す茨城高専と対戦する。前評判では総合力は県内トップクラスである常総学院の脅威となるようなチームはないとみられているが、その中から出てくることを期待したい。
■ 第8シード・日立一/第9シード・常磐大高ブロック第8シード・日立一は2回戦で水海道二と波崎の勝者と対戦する。日立一の対抗馬としては、取手一や科学技術学園日立などが挙げられる。第9シード・常磐大高は古河二と注目の好投手・長井 良太(関連記事)を擁するつくば秀英の勝者と対戦するが、つくば秀英が勝ち上がれば2回戦で屈指の好カードとなる。
■ 第4シード・水戸商ブロック第4シード・水戸商は鉾田一・鉾田二の勝者、いわゆる鉾田ダービーの勝者と対戦する。鉾田一は投打にまとまりがあり、順当にいけばオールドファンが唸るカードとなる。小瀬と下館一、守谷と鹿島の公立同士のカードも実力が拮抗している。八千代は独創的なゲビルソーランを2試合演奏できるか。竜ヶ崎一、水戸啓明も勝ち上がる力がある。
■ 第5シード・藤代ブロック第5シード・藤代は総和工と日立工の工業ダービーの勝者と対戦する。好投手を擁す多賀は順当にいけば2回戦で緑岡と対戦。反対側のブロックでは下妻二の力が頭一つ抜けており、藤代の対抗馬になり得る。佐竹や牛久栄進も3回戦進出の力がある。
[page_break:強豪校同士が集まったブロック]強豪校同士が集まったブロック細川 成也 (明秀学園日立)
■ 第2シード・霞ヶ浦ブロック 第2シード・霞ヶ浦は高萩清松と水戸一の勝者と対戦する。水戸一、磯原郷英、牛久、下妻一は3回戦進出の力があるが、霞ヶ浦とは力の差がある。
■ 第7シード・太田一/第10シード・土浦日大ブロック力の拮抗したチームが揃いどこが勝ち上がるか読めないブロックとなった。早々にシード喰いが起こってもおかしくない。第7シード・太田一は常陸大宮とつくば国際大高の勝者と対戦する。つくば国際大高と波崎柳川は2つ以上勝てる力がある。第10シード・土浦日大は日立北と水戸工の勝者と対戦する。鬼怒商と江戸川学園取手は1回戦の好カード。水戸工も3回戦進出の力がある。
■ 第3シード・石岡一ブロック第3シード・石岡一は古河三とプロ注目のスラッガー・細川 成也、糸野 雄星を擁する明秀学園日立の勝者と対戦する。古河三と明秀学園日立は1回戦屈指のカード。明秀学園日立はノーシードながら上位進出の力がある。明秀学園日立が勝てば春の再戦となるが、古河三にも力がありロースコアの展開が予想される。土浦三と日立商は1回戦の好カード。水海道一、水戸桜ノ牧も力のあるチームだが、このブロックでは石岡一と明秀学園日立の力が抜きんでている。
■ 第6シード・取手松陽ブロック第6シード・取手松陽は水城と伊奈の勝者と対戦する。水城が勝てば昨秋のサヨナラゲーム以来の対戦が実現する。その他東洋大牛久、土浦一、水戸葵陵と3回戦進出できる力のあるチームが揃う。また取手松陽と水城は上位進出の力がある。
全体的に実力校が散らばった形となった。昨年は霞ヶ浦の優勝で感動的な結末を迎えたが、今年もぜひ多くの人を感動させるような熱い戦いを期待したい。
(文・伊達 康)
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