【西東京 抽選後 展望】日大三、東海大菅生は厳しいブロックか?早稲田実業の最初の関門は?

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 18日、東西東京大会の組み合わせ抽選会が行われた。組み合わせが決まって、いよいよ夏が近づいてきた感がある。今回は開幕戦が行われる西東京からの展望を注目していきたい。

■組み合わせ表【2016年 第98回全国高等学校野球選手権大会西東京大会】■展望コラム【近年にまれにみる激戦の西東京大会を制するのは?】

清宮、最初の関門は明大明治・柳澤か?

清宮幸太郎(早稲田実業)

 清宮 幸太郎擁する早稲田実業をはじめ、ノーシードに強豪が多い西東京は、序盤からビッグマッチも想定されたが、比較的散らばった。

 注目は早稲田実業。高校通算50号の清宮 幸太郎、金子 銀佑、野村 大樹など話題性のある打者が注目されているが、長打力ある工藤 航輔が練習試合でたびたび本塁打を記録するなど、隙のない打線となってきている。また投手力も少しずつ整備されてきている。その早稲田実業の初戦(2回戦)の相手は啓明学園。実力差があるのは確かだが、ヤクルトなどでプレーし、指導者経験も豊富な啓明学園の芦沢 真矢監督が、どのような采配をするか注目だ。

 早稲田実業にとって、最初の難敵になりそうなのが、4回戦で当たる可能性が高い明大明治だ。エース・柳澤 憲人は制球がいい好投手。さらに留畑 賢太郎など長打力ある打者が揃い、攻守ともにレベルアップをしている。それに勝てば、次は都立日野と国士舘の勝者が予想される。都立日野は春季都大会で二松学舎大附相手に好投した高橋 宙夢(試合レポート)や、力強い速球を投げ込む内藤 啓太、投手陣が充実。国士舘は、内外野をこなす上原 隼ら、実力のある選手が揃う。その次には、戦力が整っている八王子もしくは明大中野八王子などが控えており、早稲田実業としては気に抜けない対戦が続く。

 抽選会場が最もどよめいたのは、シード校で3回戦から登場する日大三の相手に、佼成学園が有力になった時だ。佼成学園は、秋季都大会で西東京勢唯一の8強であり、粘りの野球が信条。強肩強打の捕手・坂倉 将吾を中心に力のある選手が揃う日大三だが、初戦の相手としては、厳しいカードだ。

[page_break:第1シード東海大菅生も厳しいブロック]第1シード東海大菅生も厳しいブロック

伊藤壮汰(東海大菅生)

 第1シードの東海大菅生も厳しいブロックに入った。初戦(3回戦)の相手は、日大二が有力。日大二は2年前に続き開幕戦に登場。その時から正捕手の林 健太がチームの中心。秋は4−3(試合レポート)、昨夏は5−4で東海大菅生が勝っているものの、いずれも接戦になっている。

 勝ち進めば、4回戦は八王子実践か。中坪 佑樹を中心とした打線はしぶとい。その次は、日大鶴ヶ丘と都立昭和が有力。日大鶴ヶ丘は主砲の羽根 龍二を中心とした打線に破壊力があり、投手陣も粒ぞろいだ。春季都大会で早稲田実業を下した都立昭和は、その試合(試合レポート)で決勝満塁弾を放った小谷 英志に注目だ。

 東海大菅生が8強で対戦するブロックでは、3回戦で予想される國學院久我山と聖徳学園の試合が興味深い。スライダーのキレが鋭い聖徳学園の左腕・長谷川 宙輝が、名門・國學院久我山にどう挑むか。

 元祖都立の星である都立東大和も、厳しいブロックに入った。初戦は甲子園優勝経験もある桜美林が有力だが、桐朋も侮れない。さらに勝ち進むと、次は西東京屈指の右腕・柴田 迅擁する早大学院が控える。

 日大桜丘・都立片倉は初戦屈指の好カード。投打二刀流・谷井 怜央擁する創価と、都立八王子北、都立府中工などの都立勢との対戦も注目される。

(文・大島 裕史)

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