【岐阜展望】県立岐阜商、中京、大垣日大の三つ巴に加わる有力校は?
県立岐阜商、中京といった名門校がひしめく岐阜県。関係者のコメントを引き出しながら、今年の岐阜県の状況を紐解く。
県立岐阜商、中京、大垣日大の三つ巴に加わる有力校は?村橋 主晟(県立岐阜商)
優勝した県立岐阜商と3位となった大垣日大が例年通りに双璧となっているが、今年はこれに強打でプロも注目の今井 順之助(関連記事)を擁する中京が加わって三つ巴状態になるだろう。さらには、県大会準優勝の美濃加茂も見逃せない存在となりそうだ。
県立岐阜商は東海大会では、小川 信和監督も「開催地の1位校の責任として、何とか決勝までは残らないといけない」と言っていたが、その責任は果たしたと言っていいだろう。結局、最速143km/hを誇るエースの村橋 主晟がほとんど投げたが、決勝戦は5点のリードを守り切れなかったことは、今後へのテーマの一つとなっていくかもしれない。しかし、小川監督は、「試したいと思っていたこともいろいろ試せて、成果と課題が見つかった」と、県大会と東海大会を振り返っていたが、起用した選手がことごとくその責を果たすあたりに、層の厚さも感じられる。強肩強打の松田 汰一捕手も注目である。
大垣日大は、準決勝で美濃加茂に足をすくわれる形で敗退したが、阪口 慶三監督はもちろん、夏までには立て直しプランを作って実行してくるであろう。昨夏以降にサイドハンドに切り替えて成長著しい田辺 憲虎や左腕石川 隼也らの投手陣がどこまで成長しているのかも見どころである。
準優勝した美濃加茂には90年以来の甲子園への期待もかかる。春季東海大会も24年ぶりの出場だったが、内田 来と左腕池戸 昇太の投手陣も、自信にはなっているはずである。昨秋もベスト8に進出しており、チーム力は安定している。これらを追うのがベスト8に残った市立岐阜商、関商工、長良、大垣商といったところになるだろう。市立岐阜商は昨秋もベスト4と安定している。
面白い存在となりそうなのが、福知山成美で何度も甲子園出場を果たしている田所 孝二監督が今春に就任した岐阜第一の動向だ。今春は1回戦で関商工に敗退しているが、それから夏までに何をどう仕上げてくるのか楽しみでもある。また、昨夏の代表校岐阜城北は甲子園を経験した仲村 達哉や林 剛輝らがどこまでチームを引っ張れるか。
昨夏は快進撃で決勝まで進出して話題となった斐太、近年上位の常連となってきている岐阜工や岐阜総合学園、帝京可児、岐阜聖徳学園あたりもどんな戦いをするのか興味深い。県内一の進学校の岐阜も、OBで関商工を初出場に導いた北川 英治監督の指導がそろそろ浸透してどんなチームになっていっているのか興味深い。
(文・手束 仁)
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