夏ベスト8同士の対決!勝ったのは???

高山優希(大阪桐蔭)

 序盤に4点を先行した大阪桐蔭。ただ3回から汎愛の投手が三好和孝(2年)に代わると、点が取れなくなった。「しっかりと捕えられなかった」と西谷浩一監督は三好のピッチングに予想以上に手を焼いた心境を話した。

 ただエース左腕の高山 優希(2年)が粘り、汎愛打線を8回まで無失点に抑えた。そして8回裏に高山自身がタイムリーを放ちようやく追加点。この回2点を挙げて勝負を決定づけた。準決勝の相手は夏に初戦で戦った履正社。主将の吉澤 一翔(2年)は、「自分たちが引かないようにしたい」とリベンジに燃えてくる履正社とのライバル対決を見据えた。

 一方、ここまで全試合コールドゲームを続けてきた大阪桐蔭を相手に9回まで戦った汎愛の粘りも見事だった。三好のピッチングはもちろんだが、要所で守備が盛り立てて試合の空気を引き締めた。勝負の大勢が決まっても、9回に5番・浅井一樹(1年)が右中間へ本塁打を放ち、高山の完封を阻止した。

 惜しまれるのは1回と2回の失点。1回に与えた先取点はパスボール。その後の2失点はタイムリーだったが、2回には相手の仕掛けた盗塁に悪送球がからみ、三塁に進ませてしまい、4点目に繋がった。「この大会ずっと立ち上がりに失点していたので、気をつけていたのですが」と井上大輔監督はミスがらみの2失点を悔やんだ。

 夏に続いて2季連続のベスト8。「ここから先ですね」と指揮官が話すように、強豪相手になった時、いかに最少失点にとどめるかが課題。敗れはしたが大きな自信となる試合だっただけに、ぜひこの冬で勝負強さを身につけてほしい。

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