26日から始まる2015年セ・パ交流戦 気になる10個の注目ポイントは?
今季システムが変わる交流戦、過去10年でパが9度勝ち越し、今年の行方は…
5月26日から日本生命セ・パ交流戦が始まる。11年目を迎えた今年は試合数も変わり、より凝縮した戦いが予想される。6月14日まで行われる交流戦のポイントをいくつか紹介したい。
☆投手大谷VSセ・リーグ打線
7試合で6勝0敗。防御率1.66と無類の強さと進化の跡を見せている日本ハム・大谷翔平。打撃は少々、低空飛行だが、投打ともに今年も期待大。セの主催試合で打って、守ってのフル稼働も見られるか。セの打者で一体誰が、大谷をとらえるかにも注目。
☆今年もパが席巻か。過去10年でパが9度
実力は、今年も拮抗した首位争いをしているパ・リーグに傾きそうだ。10年間でパが9度勝ち越し。昨年こそセ70勝、パ71勝と1勝差だったが、セが勝ち越したのは2009年の1度だけだ。2005年からの優勝チームを見てもほとんどがパ・リーグ。(05、06年ロッテ、07年日本ハム、08、09年ソフトバンク、10年オリックス、11年ソフトバンク、12年巨人、13年ソフトバンク、14年巨人)。セはパの牙城を崩せるか。低迷するオリックスも交流戦を復調のきっかけにしたいところ。
☆試合数減、6連戦で何が変わる? 有利なのは…
今年は24試合から18試合制に変更になり、課題とされていた「間延び」は解消される。2連戦で移動、休養日をはさみ、2連戦、もしくは4連戦という日程が多かったが、今年は3連戦・3連戦で6連戦。レギュラーシーズンと変わらない。そのため、前年までと変わってくるのは先発ローテーション投手の起用法。これまでは4〜5人で回せたが、今年は6人が必要となってくる。5人目、6人目選びに苦戦するパに比べて、巨人、DeNA、広島など、先発ローテ6人の質が高いため、有利に働く可能性はある。
西武・森の起用法は? DeNAは交流戦でも好調を維持できるか
☆19歳森友哉VS阪神・藤浪らセ・投手陣
西武の森友哉がどれだけセの打者を攻略するかも見どころ。打率3割、9本塁打、27打点と打率は規定に到達しリーグ10位。本塁打も6位。しなりのあるバットコントロールで驚異の弾道を飛ばす。26日からはいきなり巨人戦。普段起用されるDH制がなければ、右翼手での起用も検討されている。守備につくことで打撃に影響がないか。また大阪桐蔭高校の先輩・阪神の藤浪との対戦もあれば、注目の対決となる。
☆好調DeNAはこのままいけるか。交流戦を制すれば見えるV
交流戦前まで勢いのあったチームでも、交流戦でペースを落とし、失速していくケースはこれまで何度もあった。それは今年の横浜DeNAにとっても鬼門である。29勝19敗の貯金10という成績で交流戦へ。この貯金をどこまで増やしていけるかが、リーグVのポイントになる。
☆ヤクルト、阪神、広島がソフトB本拠ヤフオクドームでホームランテラスに挑む
今年は日程変更になった分、ホーム&ビジターにはならない。ソフトバンクの本拠地・ヤフオクドームで戦うのはセ球団はヤクルト、阪神、広島の3球団。DeNAの筒香が見られないのが残念ではあるが、ヤクルトの畠山や山田、阪神・ゴメス、広島・エルドレッド、新井など長距離打者が、新設されたホームランテラスで本塁打を量産するかに注目。
3度目Vを目指す巨人、ロッテ清田の打撃にも注目
☆巨人、好調投手陣で3度目のVなるか
過去セ・リーグで唯一、優勝しているのが巨人。今年は交流戦までDeNAに次ぐリーグ2位だが、開幕時より戦力が整ってきた。何よりも先発投手陣が強力。6勝の高木勇人、5勝の菅野、ポレダ、杉内が好調。DH制を使えば阿部が入り、捕手には相川と打線の厚みも増す。優勝候補の筆頭である。
☆ソフト松坂大輔、交流戦中の復帰はあるか
右肩筋疲労からまだ1軍登板のないソフトバンク・松坂大輔投手。20日のウエスタンリーグ・オリックス戦から中3日で24日の広島戦でリリーフ登板する予定だったが、直前で回避。交流戦中の復帰の可能性はゼロではないが、極めて厳しい状況になっている。果たして登板はあるのか。他の先発投手も好調とあり、枠があくかは微妙な問題もファンは復帰を待ちわびている。
☆ロッテ・清田が既定に到達間近。この勢いはどこまで続くか
5月9日の西武戦から7試合連続マルチヒット、11試合連続安打と当たりが止まらないロッテの清田。好調のまま交流戦へ入る。打率は規定に到達していないが、3割5分5厘。交流戦中にも規定に到達するとみられ、一気にパの上位に入ってくる可能性がある。データ量の多いパ投手陣が抑えられなかったことを見ると、セの投手も苦戦しそうだ。なお現在のパ首位打者はソフトバンク柳田で3割5分6厘。2位は西武秋山の3割4分7厘となっている。
☆楽天・松井裕樹、DeNA山崎康晃の若き新守護神対決
今季から守護神になった2年目の楽天の19歳松井裕樹、大卒新人のDeNA山崎康晃が奮闘している。違うリーグの打者相手にこれまで通りの投球ができるかに注目。山崎は24日の阪神戦で上本の頭部に死球を当てて、危険球退場となっており、今後のメンタル面の回復、その壁をどう乗り越えていくか。成長する姿にも期待したい。