キャサリン妃の出産が近づいている今知りたい、産後の退院が早いわけ

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英国王室、ウィリアム王子の妻、キャサリン妃の第2子出産が近づいている。第2子は王子か王女か? と注目されることも多いが、筆者の興味は別にある。

キャサリン妃は、第1子であるジョージ王子を無事出産した翌日、水色の水玉柄のワンピースを着て、ウィリアム王子とともに、生まれたばかりの赤ちゃんを抱いて退院された。その姿は、神々しいまでに美しかった。
それと同時に、気になったことが。出産した翌日に退院したことだ。日本では一般的に、出産日を含めて4〜6日間入院することが多いが、英国では出産後、翌日に退院することが一般的なのだろうか?

英国の病院勤務助産師は、出産後の退院について、「安産で、母子とも健康ならば、出産後数時間後に退院できます。しかし帝王切開の場合は、3日ほど病院で過ごすように求められます」(Baby centre)と言っている。
英国では出産後数時間で退院することもあると言うが、すぐに退院できるのは条件が整っている場合に限るようだ。

「安産で、母子とも元気であっても、帰宅する心の準備ができないなら、数日入院するといいかもしれません。退院後に助けてくれる人がいないなどの問題がある場合は特にそうです。入院中に助産師と話し合って、退院するときには不安な要素がきちんと解決されているべきです」(同)

出産後に助けてくれる人が居るなど、退院後の環境が整っていることが早期退院の条件で重要視されていてるようだ。キャサリン妃の周りにはたくさんのスタッフがいるだろうから、この点はクリアしていたのかもしれない。
また王室だからというわけではなく英国では、夫にも産休制度が適応されたり、助産師が訪問してくれるような制度があったりなど、出産後の女性を支える社会制度が比較的整っている。すぐ退院しても、出産後の女性が家で十分養生できることもあり、一般的に退院が早い傾向があるのかもしれない。

一方、日本の場合はどうだろう。出産経験のある友人に、事情を尋ねてみた。
筆者の知人いわく、「生活を助けてくれる人がいるか、とか『ご主人は育児に協力的ですか』とか『育児のことを相談できる人が近くにいますか』などの質問は、健診のたびによく質問されたよ」とのこと。

また、「自分の場合、退院後は体はまだくたくたで、しばらくの間は夜もほとんど眠れなくて……。家事をしてくれる実母が来てくれたり、夫にも家事や育児を協力してもらえるとすごく助かった」とも。

出産後はずっと入院していたい思いはあったか、と聞いてみたところ、「家に置いてきている上の子たちのことが気がかりだし、さみしい気持ちもあるから、早く帰りたい。でも帰ったら怒涛のような日々が待っていると思うと、とっても複雑だった。家にお手伝いさんがいるなら早く帰りたい。今の日本にはあまりそういう文化や習慣がないから……。お金持ちの人しか雇えないとも思うし」とのこと。

今どきのお父様がたは「育メン」なのかもしれないが、夫の産休制度に対応していない会社もあるだろう。どこの国出身でも女性は女性。出産後の女性の体が回復するのには、周囲のケアや社会制度の充実が欠かせない。
(W.Season/編集プロダクション studio woofoo)