「こんなデザインと機能が欲しい」と、“リケジョ”がウエアラブル端末をプロデュース!

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以前、ある放送作家に聞いたのですが、ロンドンブーツ1号2号の番組会議に現役女子高生を呼び、彼女らの意見を参考にしたことがあるらしいです。どんな企画が観たいかを質問し、それらの声を番組に反映。ターゲット層が明確だからこそ可能となる、大胆な試みでしょう。

ところで。株式会社リクルートテクノロジーズが、非常に興味深い試みを行ったそうです。10名以上の現役女子大生(特にリケジョ)をメンバーに加えて実施されたのは、「若い女性でも日々使い続けられるウェアラブルのデザイン」をテーマにしたプロジェクト。

「当社のアドバンスドテクノロジーラボ(以下「ATL」)では、次なる情報デバイスとして、ウェアラブル利用の新たな可能性を模索してきました。現状、機能面にフォーカスしたウェアラブル製品は数多く発表されるものの、流行に敏感な若い女性が『身に着けたい!』と思うウェアラブル端末が少ないと、われわれは考えています」(ATL担当者)
だからこそ、女子大生とのコラボに繋がった。画像を見ていただけるとわかる通り、女性が身に着けたくなるようなアクセサリー型デバイス、言わば“スマートアクセサリー”が、ついに形になりましたよ!

「女子大生じゃないとなかなか思い付かないアクセサリーばかりになりました。代表的なのは“スノードーム”と“ベンゼン管”をモチーフにしたアクセサリー。スノードーム内にはダイヤモンド構造や星座等のオブジェが入っており、この辺りは理系女子大生ならではの発想です」(ATL担当者)

最終的に全10種の“スマートアクセサリー”が形となっているものの、ポイントはデザイン面だけじゃない。最も気になるのは、やはり機能性ですよね。こちらにも、現役女子大生の嗜好がモロに反映されています。
(1)モーニングアラーム:起床時刻、外出時刻、天気予報などを通知
(2)時間割リマインダー:授業時間、休講情報、課題提出期限などを通知
(3)フレンド通知:友達の接近を通知、簡易チャット
(4)スマートコンパス:目的地への接近を通知、離れた場合には警告
「設定した目的地への経路から外れると、振動や音で教えてくれます。地図を読むのが苦手と言われる女性目線の機能だと感じました」(ATL担当者)
(5)生活タイマー:よく使うものをタイマー設定し、カウントダウン&通知
「実験中、薬品や実験道具等で両手がふさがっている時などに“髪飾りのシュシュ”がブルブル震えて時間を教えてくれる……といった使い方が想定されているようです。複数の家事(炊飯、お風呂のお湯張りなど)を同時に進める際、時計やスマホを確認せず動線の中で時間を把握できるので便利、という声も寄せられています」(ATL担当者)

(6)終電アラーム:現在地から自宅へ戻るための終電をアラーム(点滅や振動)で警告。そして、帰るための地図や経路を表示する
「飲み会・合コン等で、時計を見ずとも身に着けているアクセサリーが終電時間を教えてくれるアラーム機能です。飲み会等で、終電を意識して時計をチラチラ見ていると場の雰囲気が壊れてしまうため、さりげなく終電を知りたいというニーズを反映しました。スマホを取り出すことさえ相手に申し訳ないと感じる、彼女たちならではの機能です」(ATL担当者)

これらの“スマートアクセサリー”には反響も続々寄せられており、「女性じゃないと出ない発想」「世に出ているどのウェアラブル端末よりもお洒落」「ウェアラブル端末には“健康管理”という印象が強かったが、イメージが変わった」といった声が上がっています。

さて、これらの情報で興味を持った方々へお知らせを。これらのデバイス、実は販売されていないんです……。商品化の予定も無いらしい。
「現時点では未定ですが、実物を実際に触っていただけるイベント等を今後企画していきたいと考えております」(ATL担当者)

兎にも角にも、今回のプロジェクトは非常に有意義ですな。“ウェアラブル”は、着けることに対する心理的な抵抗をなくしていかなきゃダメ!
(寺西ジャジューカ)