【ファンキー通信】え!? ワールドカップって日本の和歌山県が発祥なの?

写真拡大

 国民が熱中したワールドカップ。ドイツまで行った人は少なくても、テレビの前で何度も喚声をあげました人は多いはずですよね!? 残念ながら日本は一勝もできずグループリーグ敗退でしたが、もう少し粘れば勝てそうな試合もあっただけに悔いが残るところです。

 ところで、もう一つのワールドカップが日本に存在することを知る人はあまりいないのでは? なんと、「ワールドカップ」という言葉は初光酒造株式会社という酒造会社が商標登録を行っていたんです。しかもよくある便乗商法ではなく、なんと37年前からこの会社はワールドカップというお酒を販売していたんです。

 このお酒、そもそもなんでワールドカップって名づけたんですか?

 「昭和40年当時、『ワンカップ』等のカップ酒が大流行しました。私どもの会社もカップ酒を販売することになり、世界に通用するようなカップ酒、という思いを込めて『ワールドカップ』という名称で販売したんです。以来長らく皆様に愛されています」(初光酒造株式会社 森本専務)

 なるほど。『ワールドカップ』の『カップ』はカップ酒のカップだったのか。お味の方は昔ながらの製法で作られた、ちょっと上質な純米酒を気軽に味わえると、お客さんにも評判らしい。

 でも、今や日本人の国民的行事となった“サッカーの”ワールドカップと同じ名称だからトラブルは起きませんか?

 「(カップ酒の)『ワールドカップ』は昭和46年に酒類として商標登録されました。しかし当時、日本では『FIFAワールドカップ』という大会があることを知る人はほとんどいない状況だったんです。その後1999年に『ワールドカップ』の商標を巡ってFIFAと弊社が裁判で争うことになったんですが、翌年和解し、商標登録は弊社のものとなりました」(同)

 和歌山の酒造会社と国際サッカー連盟が争ったのです。大きな組織が相手でも、ひるむことなく立ち向かうその姿勢はまさにサムライブルーそのもの。絶対に負けられない戦いが37年前にもあった! (梅田カズヒコ/verb)

■関連リンク
初光酒造株式会社 - 文中でコメントを寄せた初光酒造株式会社のWebサイト