″メールは本物ではない″
衆院予算委員会(大島理森委員長)は2日、小泉純一郎首相以下全閣僚が出席して、2006年度政府予算案に対する締めくくり総括質疑を行った。
午前中最後の質問に立った原口一博議員(民主)は、質問に先だって「堀江メール」に関して「メールは本物ではない」と明言、「率直にお詫び申し上げたい」と謝罪した。さらに、原口氏は、同党の永田寿康議員が予算委員会でこの問題を採り上げた経緯をつまびらかにし、名指しで非難された武部勤自民党幹事長と同氏の二男の名誉を回復、「党を再生し、品位ある国会議論を進めたい」と陳謝した。
尾身幸次議員(自民)は、人口問題を採り上げ、中国・韓国に比べて米国に留学する日本人学生の数が減少している現状に触れて、若年人口の減少が国際的競争力を低下させているとの懸念を表明、人口減少抑止と人材育成に対する政府の見解を問うた。小泉首相は「人口減少によるプラス面もある」「出生数の減少は好ましいことではない」などと述べ、日本にとっての適正人口が何人であるかなど、今後の議論が必要だとの見解を示した。
(改革の)総仕上げに向けた小泉首相の所見をただした佐藤ゆかり議員(自民)の質問に対して、首相は「行革に終わりはない」として、公務員の定員と人件費の削減に対する考えを示し、「行政改革を進める上で、税負担は避けられない」と増税に対する理解を求めた。
総括質疑は、昼の休憩を挟んで午後3時過ぎまで続けられ、その後予算案の採決が行われ、午後4時30分に開催を予定されている衆院本会議に上程される。【了】
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