信じ難いことに、欧州中央銀行(以下、ECB)は昨年末以降、マネタリーベースを大きく減らしている。すなわち、金融引き締めをやっていたわけである。昨今、ユーロは対ドルで久方ぶりの高値を付けているが、当然だ。これだけマネタリーベースの増減に差が出ていれば、ドル⇒ユーロの両替が増えるだろう。よくわからないのは、ECBの現在のユーロの雇用環境の悪化に対する考え方である。ユーロ圏全体の失業率が12.2%と、統計史