「亡命する際はお電話を…」韓国軍が軍事境界線近くに亡命専用の電話ボックス設置へ

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韓国と北朝鮮は現在も休戦中だ。北緯38度線付近には両国を分断する軍事境界線があり、そこから南北に2キロメートルずつが非武装中立地帯となっている。だがこのところ、軍事境界線に張り巡らされた鉄柵を乗り越え、韓国に亡命する北朝鮮軍兵士が相次いでいる。

中でも、10月2日に発生した北兵士の亡命事件は韓国軍の警戒態勢の甘さを露呈することになり、大きな問題へと発展した。

その兵士は、9月29日に所属していた江原道高城郡雲田里の部隊から離脱。近くの山に2日間潜伏すると、10月1日から金剛山のハイキングコースと鉄道線路を辿りながら50キロ南下した。2日午後20時に北朝鮮の鉄柵に到着すると、それを乗り越えて韓国側に向かい、韓国側の鉄柵を3つ乗り越え、23時過ぎに韓国軍の哨戒所入り口に到着。哨戒所のドアをノックし、亡命意思を伝えようとした。

しかし、韓国軍は戸を叩く音どころか、北兵士の侵入にすら気づいていなかった。北兵士は近くの宿舎へと移動し、再度ドアをノック。中にいた韓国軍兵士が反応し、やっと亡命意思を伝えることができた。

この問題を受けて、韓国の国防省は19日、軍事境界線付近に「亡命案内看板」と、亡命者向け電話ボックスを設置することを明らかにした。ボックスには韓国軍への直通電話とインターホン、白旗、夜間識別ベルトなども入れるという。韓国軍の関係者は、軍事境界線内にはすでに亡命者用の専用電話が設置されているが、今後はさらに増やすと話した。

しかし、これまで専用電話がどれだけ使用されたのか不明であるため、今回の電話増設という対応には疑問の声も上がっている。

韓国のインターネット上には、「でも電話に出ないんでしょ」「電話で亡命を誘導?ジョークなの?」「もしもしー北朝鮮軍の兵士ですが亡命ルートを案内して下さい、とでも言うのか?」「『今日は担当者が休みなので明日にしてください』なんてなりそうだな」「夜間に識別ベルトをしたら北朝鮮軍にばれるよ」「ショートメールも可能なようにスマートフォンを設置して」「カカオトークはだめ?」「哨戒所はもう必要ない」「コントだな」などと国防省の対応を皮肉るコメントが集まった。

参照:聯合ニュース
参照:ソウル新聞

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