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 モバイルコンテンツ事業大手のエムティーアイは2月2日、日頃交流がある仲間や家族、同僚らとのコミュニケーションを活性化するコミュニケーションアプリ「Ring it!」を2月下旬に投入することを明らかにした。iPhoneおよびAndroidに対応し、テキストチャット機能のほかステータス機能、音声通話、テレビ電話といった機能が全て無料で使用できる。

 リリース時からビデオ会議機能を持つなど優位性もあるが、現状では国内外で1500万ダウンロードの実績があるNHN Japanの「LINE」と競合関係になると見られる。これに対しエムティーアイ広報 平井淳子氏は「無料通話サービスという市場をより大きくより良いものとする為に提供したい。そのために、まずはこの市場を切り開いてきた、「LINE」を手がけるNHN Japan様の胸を借りる形で進む事になると考えています」と語る。

国内有料会員No1 携帯コンテンツ企画の経験をスマホへ


 過去のチャットソフト&リアルタイムメッセージングソフトで標準的機能とされていた「ステータス表示」。スマホ時代のソーシャル系アプリでは意外と目にかけることが少ないが「Ring It!」には搭載されている。

 「Ring it!」ではこうした古くからある小粒の機能を改めて吟味し、ユーザーの意見を尊重しながら使いやすさやユーザー同士の親密度を高めることに貢献したい考えのようだ。だからこそ開発チームは「作り手だけで完成するアプリではない」という。

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 フィーチャーフォン(携帯)向けコンテンツ事業で成長を続けてきたエムティーアイは、フィーチャーフォン向け事業で、有料会員が859万人(2011年12月)と国内最大規模。2010年9月に参入したスマートフォン事業も順調に成長を続け、最新の情報では有料会員は115万に登るところまで成長したところ。

 課金基盤が確立したエムティーアイにとって「Ring it!」は顧客拡大の先を見越した全く新しい取り組みという位置付け。開発チームはスマートフォン事業「mopita」内で立ち上がり、企画者3名を中心に、フィーチャーフォン系の開発部署やデザイン部署など、越え多くの部署から有志が「チャレンジする事を楽しみたい」と集まり2011年末に編成された、いわばエムティーアイの社内アントレプレナー達のチーム。これまで手がけてきた様々なサービスの企画やデザイン、UIなど各分野の知見が結集したプロジェクトといっても過言ではない。

 当然ながら、決まった回答があるわけでなく、多方面の知見をぶつけあいながら調査検討の末、「ユーザーに使って貰えるサービスとは何か」を考えつくした上で開発を続けている。だからこそ、現在は “海外でもシェアを” ということは全く考えていないという。

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 アプリのリリースは2月下旬。まずはチャット機能の拡充、着信音の良質化に注力し、将来、企画メンバーが所属するmopita事業部で展開しているサービス(mopitamopitaマーケット)などとの連携したいと考えだ。

【関連URL】
・〜テレビ電話もチャットもすべて無料〜いつでもどこでも便利な無料通話アプリ『Ring it!』サービス開始
http://www.mti.co.jp/?p=8687

[2012年2月15日] アプリ博 開催! @渋谷マークシティ

蛇足:僕はこう思ったッス
music.jpやルナルナなどスマートフォンコンテンツ市場における各分野で有料会員を着実に獲得し成長を続けるエムティーアイさん。市場全体を見ると「まずコンテンツ、まずサービス」という声が大半を締める中、有料会員を100万人以上集めた上での新規事業は説得力が違う。これまでフィーチャーフォンの実績はスマートフォン市場で崩壊する等といわれてきた面もあったが、エムティーアイさんの成長を見る限りそんなことはないように思える。今後の発展に期待したい。
著者プロフィール:TechWave副編集長・イマジニア 増田(maskin)真樹
 8才でプログラマ、12才で起業。18才でライター。日米のIT/ネットをあれこれ見つつ、生み伝えることを生業として今ここに。codeが書けるジャーナリスト。1990年代は週刊アスキーなど多数のIT関連媒体で雑誌ライターとして疾走後、シリコンバレーでベンチャー起業に参画。帰国後、ネットエイジで複数のスタートアップに関与。フリーで関心空間、富裕層SNSのnileport、@cosme、ニフティやソニーなどのブログ&SNS国内展開に広く関与。坂本龍一氏などが参加するプロジェクトのブログ立ち上げなどを主導。“IT業界なら場所に依存せず成功すべき”という信念で全国・世界で活動中。イベントオーガナイザー・DJ・小説家。 大手携帯キャリア公式ニュースポータルサイト編集デスク。スタートアップ支援に注力、メール等お待ちしております!
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