ミランFWアントニオ・カッサーノが20日、ジェノヴァでテレビ局『テレノルド』のクルーに暴言を吐いていたことが分かった。同選手は21日に謝罪している。

『テレノルド』の記者とカメラマンは20日、地方選挙の取材で路上インタビューをしていたところ、カッサーノに暴言を吐かれ、突き飛ばされたと訴えた。クルーはインタビューを終えたところで、カメラをスクーターに乗せようとしているときに、カッサーノが車から降りてきたという。

自分が撮られていたと思ったカッサーノは、カメラマンを侮辱し、突き飛ばした。記者は取材について説明し、カッサーノを撮影していないことを説明したが、選手の怒りは収まらず、暴言を吐き続けたそうだ。

現場に居合わせた人たちもテレビクルーをかばったようだが、記者はカッサーノがカメラマンに対し、「顔を真っ二つにしてやる」と言っていたと明かした。記者は「バールで説明しようとしたわ。そもそもカメラはオフだったし、何も撮っていなかった。カッサーノは謝罪すべきよ」と訴えた。

そして21日、記者の父親で元サンプドリアの選手でもあるエンリコ・ニコリーニ氏が、次のように明かしている。

「カッサーノが私と娘、カメラマンに連絡した。彼とは数年前にチャリティーマッチで一緒だったんだ。(電話が合って)うれしかったよ。私はアントニオが好きなんだ。彼は申し訳ないと言っていた。娘のことが分からず、カメラマンに怒ったんだと説明している」

「公式には謝罪していないが、申し訳なく思っていることは確かだ。彼には安心しろと伝えたよ。私と娘にとっては、この電話ですべて終わりだからね」

「今はアントニオも特殊な状況にあり、普段よりナーバスになっているんだ。だが、我々ジェノヴァの人間は、彼のことが好きなんだよ。アントニオがプレーを再開できたら、我々もうれしい」