W杯アジア3次予選2戦目、対ウズベキスタン戦は1−1で引き分けた。日本は前半から主導権を握られ、後半に岡崎のゴールで辛くも追いつく苦しい試合だった。川島の好セーブがなければ、あるいは相手のシュートがもう少し正確だったら、負けていてもおかしくなかったね。

北朝鮮戦は相手に引かれて苦戦したが、今回の試合はそれとは種類が違う。アウェイ戦ということもあってか、ザッケローニ監督は阿部を先発で起用し、守備を意識したメンバー構成でスタートした。

守備を意識して入るという発想は理解できるが、ぶっつけ本番の布陣で、機能せず、結局阿部は前半だけで交代となった。北朝鮮戦でも柏木を起用してうまくいかなかったことを考えると、ザッケローニ監督はすでに2度采配ミスをしたことになる。

ここで一つ露呈されたのが、選手層の薄さだ。選手個々の能力に言及したいわけではない。これまでメンバーを固定しながら戦い、状況に応じたテストをしてこなかったことで、チームとしてオプションの数が少ないのだ。センターバックにケガ人が出たらどうなるのだろう。FWの駒不足も否めないよね。

ザッケローニ監督にとっては、日本代表監督に就任してから迎える最初の試練、課題かもしれない。

ただし、冷静に振り返れば、優勝したアジアカップも、宝くじに当たったような勝利、采配が連発していた。優勝したことで強くなったという過信が生まれたけど、実際のところ、アジア各国と日本の間に大きな差はないんだ。どちらが勝っても負けてもおかしくない力関係だよ。

つまり、アジアでのこうした厳しい戦いはいつものことだ。ジタバタしてもしょうがない。自分たちを見つめ直して、一戦一戦積み上げていってもらいたいね。