サッカーにはサイクルがある。だが最終的には、常に同じチームが勝つ。ユヴェントスも含め…。UEFAのミシェル・プラティニ会長の言葉だ。同会長は次のように話している。

「ユヴェントスの新しい選手たちのことはあまり知らないんだ。イタリアサッカーを見るアンテナがなくてね。だが、サッカーにはサイクルがある。ユヴェントスにもね。このスポーツの歴史を見れば、1950年代からレアル・マドリー、ベンフィカ、インテル、ミランが勝っていたことが分かるだろう。ビッグというのは常に同じなんだ。それはユーヴェにもあてはまる」

「その意味では、新スタジアムが助けとなるだろう。私は幸運にもコムナーレ（かつてのユヴェントスの本拠地）でプレーできた。100年の歴史がつくられたところだ。ユーヴェの歴史をつくった神話的なスタジアムだよ。新スタジアムもまた新たな歴史をつくるように願っている。とにかく、独自のスタジアムを持ったのは良いことだ。ビッグクラブに必要なことだよ」

2007年からUEFAのトップを務めるプラティニ会長は、ヨーロッパ勢の成功に満足しているようだ。

「過去５年間、クラブ・ワールドカップ（Ｗ杯）は常に我々が勝った。過去２回のＷ杯を制したのも欧州だ。つまり、クラブレベルでも代表レベルでも、ヨーロッパがリーダーということであり、会長として満足している」

「イタリアサッカーが危機にある？　この４年間で、私はイタリアのチームに２度、チャンピオンズリーグ（CL）のトロフィーを授与している（2007年のミランと10年のインテル）。つまり、危機とは言えないということだ。イタリアとの差を埋めなければいけない国は、50カ国以上もある」

「だが、ほかのチームたちも仕事をしており、結果を出しているんだ。そして、カップ戦の出場枠を彼らに与えるのは正しいことだよ。しかし、私は、イタリア勢がすぐに高いところへ戻ってくると確信している」

ヨーロッパのシンボルは、バルセロナで変わらない。

「彼らはとてもテクニカルで、ボールコントロールとパス、スピードをベースとしたサッカーをしている。彼らのレベルに追いつくのは難しい。だがそれは、勝てるサッカーの種類がそれしかないという意味ではない。エレニオ・エレーラのことを考えてみなよ。彼のカテナッチョだったら、バルセロナを倒せただろう。それぞれ異なる２つのサッカーということだ。（リオネル・）メッシと（クリスティアーノ・）ロナウドのようなものさ。彼らはそれぞれ異なるが、現時点で最も優れた選手たちだ。チームに関しても同じだよ」

また、ファイナンシャルフェアプレーについて、プラティニ会長は次のように語った。

「サッカー界のすべての関係者が合意してできたものだ。つまり、全員がリスペクトするということだよ。マンチェスター・シティのアラブの首長たちもんけ。彼らがチームを買収したときに、私はすでに彼らと話している」