韓国のサッカー選手が自殺、遺書で「八百長して恥ずかしい」と告白

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韓国のアマチュアサッカーリーグ「ソウルユナイテッド」の所属選手チョン・ジョンクァン(30)が30日午後、ソウル江南のホテルで首を吊って死亡しているのが見つかった。ホテルの従業員が発見し、通報した。

警察によると、チョン選手が死亡した場所には遺書とみられる紙が1枚見つかっており、「家族に申し訳ない。勝負を操作した人間として恥ずかしい」と記されていたという。警察は、遺書が残されていることから自殺との見方を示している。

チョン選手はアマチュアリーグの選手だったことから、韓国ではあまり知られていないようで、韓国メディアは死亡を伝える記事の中でジョン選手がどんな人物なのか説明している。

それによると、チョン選手は2000年に釜山MBC杯高校サッカーで最優秀選手となり、02年には大学サッカー戦で最優秀賞を受賞した。ユニバーシアードにも選抜され、03年には五輪代表チームに一時抜擢されもした。04年にKリーグの「全北現代モータース」にミッドフィルダーとして入団すると、07年まで計79試合に出場し、6得点8アシストを記録。しかし、08に兵役不正容疑で退団した。

現在、韓国のサッカー界は「八百長問題」で大きく揺れている。検察当局は、八百長に関与したとして26日までにKリーグのプロサッカー選手2人とブローカー2人を逮捕。29日には現役選手3人を追加で逮捕している。

実は自殺したチョン選手も、この捜査対象者のひとりに含まれていた。すでに逮捕されているブローカーのひとりA氏とチョン選手は、高校時代の先輩・後輩の関係だったことも分かっている。チョン選手の自殺は、韓国に衝撃を与えている八百長問題に大きな影響を及ぼしそうだ。


参照:無くなったチョン・ジョンクァン「一時は嘱望された選手」 - スポーツ朝鮮
参照:自殺した前サッカー選手チョン・ジョンクァンは誰? - 東亜日報

(文:林由美)

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