CSKAモスクワMFミロシュ・クラシッチが9日、ユヴェントス移籍に向けて合意に至っていると明かした。残すは両クラブ間での合意だけだ。セルビア代表の一員として、11日に行われるギリシャとの国際親善試合に向けて準備中のクラシッチは、ベオグラードの近くにあるスポーツセンターでの取材で、「自分のことはやった。あとは両クラブの番だ」と話している。

だが、状況は数日前と変わっていないようだ。ユヴェントスとCSKAの交渉は以前から始まっているが、ニュースはないと見られる。いずれにしても、ユヴェントスはハンブルガーSVのオランダ代表MFエリエロ・エリア獲得への道もオープンにしている。同選手を獲得するとなれば、EU圏外選手獲得の問題も解決できるからだ。

クラシッチがユーヴェとの合意を認めている一方で、ユヴェントス自体は別の方向へも向かっている。ユーヴェのベッペ・マロッタGM(ゼネラルマネジャー)とヴォルフスブルクのディーター・ヘーネスSD(スポーツディレクター)が9日、トリノで会談を行ったのだ。

ヘーネスSDはユーヴェMFジエゴ獲得へのオファーを提示したと見られる。もちろん、ユーヴェ側はヴォルフスブルクFWエディン・ゼコの移籍に関して再び動いただろう。会談は17時過ぎに終了しており、ヘーネスSDはジエゴのユーヴェ移籍においても仲介役となったFIFA公認代理人のペトラリト氏と一緒にオフィスを出てきている。

ジエゴ移籍に関して、ヴォルフスブルクの提示額とユーヴェの希望額には開きがあるようだ。一方、ユーヴェにとってゼコ獲得への光は見えておらず、ヴォルフスブルクは同選手に関して以前からの立場を維持している。売却不可能であり、仮に売却するとしても、キャッシュでしか受け付けないということだ。ヘーネスSDはドイツの『DPA』通信に、「ユーヴェと会った。だが、ゼコに関する私の立場は変わっていない。会話のテーマが何だったかは言わないよ」と話している。