「Twitter(ツイッター)」を題材にしたドラマ「素直になれなくて」の原作・脚本家の北川悦吏子さんが、「ツイッター」を自粛すると2010年6月7日に宣言した。北川さんはこれまでも「ツイッター」のつぶやきで「炎上」騒ぎを起こしていたが、今回は5年前にネット上で流れたデマを信じ、人気漫画「よつばと!」が実写ドラマ化される、などと報告をしてしまったからだ。

   「よつばと!」は「月刊コミック電撃大王」で03年3月から連載されている。主人公は元気でユニークな性格の5歳の女の子「よつば」。何気ない日常で起こるハプニングを、コミカルなタッチで描いている。アニメ化や実写化について度々噂が出ていたが、作者のあずまきよひこ氏はその度にブログで否定してきた。

テレビ局担当者にも「ドラマになるよ」と

   北川さんは2010年6月7日に「ツイッター」で、「よつばと!」は凄く思い入れのある漫画であり、それがこの秋にフジテレビで実写ドラマ化される、とつぶやいた。

「あの子をリアルな人の子供か、表現することができるか。青い目で4つ結びしててほしい。でも、すごくキャストいいね。原作者はどういう思いでドラマ化に踏み切ったんだろ」

と言い、テレビ局の人に会う度に「これ、ドラマになるよ」と語っていたのだそうだ。そして、漫画の素晴らしさを実写で表現するのは難しいだろう、と心配し、

「がんばろうぜ。テレビチーム!(今、全局、全脚本家、全プロデューサーに呼びかけ!)」

とエールを送った。

   しかし、「よつばと!」の実写化を報告した直後、それは間違いではないか、というリツィートが大量に北川さんに送られる。北川さんは不安になり、

「秋からフジでやるっていうのを、ネットで見たよ。みんなも、確認してみて」

と返したのだが、実写化の情報は、5年前にネットに出たデマだったことが分かってしまう。

   5年前のデマは「よつばと!」ファンにとって有名な出来事で、実写化のお知らせと、出演者一覧が入ったポスターのようなものまで出回った。そのポスターは完成度が高く、「フジテレビで秋に放送」と書かれ、登場キャラクターを演じる、石原さとみさん、阿部寛さん、江口洋介さんが写真入りで紹介されている。

4月にも炎上で「つぶやき」削除

   北川さんはデマに引っかかっていたことがわかると、

「私の間違いでした。『よつばと!』ドラマ化情報。誠にすみませんでした。ガッツリ鵜呑みにしましたガセネタを」

と謝罪。そして、

「すみませんでした。謹慎処分。しばらくツイッターおやすみします」

とし、「ツイッター」の自粛を宣言した。暫くは自身のブログを「ツイッター」のように使いつぶやいていくのだという。

   北川さんはドラマ「ロングバケーション」や「ビューティフルライフ」などを担当した大ヒットメーカー。「ツイッター」が題材のフジテレビのドラマ「素直になれなくて」(10年4月スタート)は4年ぶりの執筆だった。しかし、放送前に「ツイッター」は初心者であることをブログで告白したため、ネットで「そんな人が脚本を書くのか」と叩かれた。10年4月15日には「ツイッター」を使いこなす人が、使えない人を下に見るのは許せない、とし、

「器械やシステムを使いこなすことが、エライ、と思うってのバカみたい」

などとつぶやいたことで、北川さんに対するバッシングが起こり、北川さんの「ツイッター」が「炎上」。北川さんは問題となったつぶやきを「ツイッター」から削除した。

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