今シーズンのユヴェントスは明らかに失敗している。すでに3つのカップ戦(コッパ・イタリア、チャンピオンズリーグ[CL]、ヨーロッパリーグ)から敗退し、リーグ戦では現時点で10敗を記録。40失点という数字は、18位アタランタよりも悪いデータで、来シーズンのCL出場権獲得が危ぶまれている現状だ。よって、何かを変えなければいけないのは確かだろう。

◆監督
アルベルト・ザッケローニ監督については、評価が下がったとみていい。チームの立て直しが評価され、来シーズンの契約を結ぶ可能性についても話題となったが、ここ数試合の結果でそれはなくなった。来シーズンの指揮官には、ラファ・ベニテス(リヴァプール)やチェーザレ・プランデッリ(フィオレンティーナ)といった名前が挙がっている。

◆GK&DF
ディフェンス面については、まずジョルジョ・キエッリーニの残留から取り組まなければならない。次に、GKジャンルイジ・ブッフォンのイングランド行きの可能性を検討することになる。2500万〜3000万ユーロ(約30億〜36億円)の移籍金を手にすることになれば、CL出場権獲得で得られるはずの収入を補うことが可能だ。

ファビオ・グロッソとファビオ・カンナヴァーロの退団は濃厚。ファンとの関係が崩壊したジョナタン・ゼビナは確実だろう。GKアントニオ・キメンティとズデネク・グリゲラもチームを去る可能性がある。反対にニコラ・レグロッターリエやパオロ・デ・チェーリエは残留濃厚で、マルティン・カセレスもバルセロナから権利を買い取る可能性が高そうだ。

◆MF
中盤で残留が確実なのは、クラウディオ・マルキージオである。彼を軸として変わっていくことになるだろう。フェリペ・メロについては、彼に移籍の決定が委ねられる。同選手はファンとの関係をうまく築けず、どうやら修復は困難な様子。また、マウロ・カモラネージとハサン・サリハミジッチについても移籍の可能性がある。両者は現在の契約が2011年までとなっている。クリスティアン・ポウルセンは残留するものと思われるが、減俸を受け入れなければならないかもしれない。モモ・シッソコは厳しいシーズンを送っているが、クラブは残すことになるだろう。アンドレア・カンドレーヴァについては、ウディネーゼから権利を買い取る可能性がある。

◆FW
攻撃陣では、ヴィンチェンツォ・イアクインタのみが残留で確定。その他の全員は、誰もが放出候補だろう。ダヴィド・トレゼゲは契約が満了を迎える。おそらく、今シーズンがトリノでのラストシーズンとなるだろう。また、アマウリとジエゴについては、ユヴェントスがオファーを聞く可能性がある。ジエゴは、依然としてブンデスリーガで評価が高い。セバスティアン・ジョヴィンコは、レンタルでの移籍が考えられる。一方でアレッサンドロ・デル・ピエーロとの関係は、まだ続くかもしれない。現在の契約は彼が35歳となる来シーズンまでだが、信頼の証として2012年までの契約延長が考えられる。