ラモス瑠偉の「ふざけないでマジメにやれ!!」 vol.19
担当M(以下M):今年もリーグは大混戦です。昔は特定のクラブだけが優勝争いにからんでいましたが、今はずいぶん変わりました。
ラモス(以下R):今みたいにいろんなチームに優勝のチャンスがあるのはいいことですよ。戦力が分散して、近ごろのように最後まで優勝争いで盛り上がるのは日本のサッカー全体への影響を考えるといいと思います。その中で素晴らしい仕事をする日本人の監督も増えてきました。清水の長谷川健太監督も、川崎の関塚隆監督も、新潟の鈴木淳監督もすごくいい仕事をしてリーグを盛り上げてくれたと思います。
選手についても、浦和にしても鹿島にしてもG大阪にしても素晴らしいプレーヤーがそろっているのは間違いない。名古屋が今いろいろやろうとしているのもいいことだと思います。マリノスはもう一回力を入れて優勝争いをする姿を見てみたいけど。
M:これは強いチームが増えてリーグ全体のレベルが上がったのでしょうか。
R:全体のレベルが上がったかどうかは違うでしょう。1993年にJリーグが始まった頃、どういう選手がピッチに立っていたのか、どういう外国籍選手がいたのか考えるとわかります。
M:昔はブラジル代表選手もたくさんプレーしていましたよね。
R:そうなんですよ。そのことを考えると全体のレベルが上がったとは言えないのがわかると思います。
M:ただ、外国籍選手が少なくなると若手選手にチャンスが回るという一面もあると思うのですが。
R:確かに期待できる選手はいます。山田直輝、原田元気、大迫勇也、香川真司、乾貴士、河野広貴、他にも楽しみな選手がいます。だからその選手たちにチーム内で外国籍選手と競争があるといいですけどね。昔はレベルの高い外国籍選手を押しのけてでも出られる若手選手がいました。
M:ラモスさんが若手の時からすごいと思っていた選手は誰がいましたか。
R:中村俊輔。若手だったけど、その時からすごかったのはやっぱり俊輔でしたよ。それから稲本潤一。稲本を最初に見たときトップ下をやっていたんですけど、もうちょっと後ろに下がったほうがいいと思いました。他にも前園真聖や本山雅志はすごかった。それに、もし日本人に天才がいるとしたら小野伸二だと思っていました。
今の若手もあのレベルになってほしい。可能性はありますよ。そして今の若手の選手がそのレベルになって活躍することで、リーグ全体のレベルが上がってきていると言えるんですよ。そのためにも競争がたくさんあったほうがいい。たくさんのクラブが優勝にからむと言うのは、その点でいいでしょうね。
【関連リンク】
・ラモス瑠偉の「ふざけないでマジメにやれ!!」 - 過去の記事はこちら
■ラモス瑠偉プロフィール
1957年2月9日、リオデジャネイロ(ブラジル)生まれ。
1989年11月、日本に帰化し、1990年北京アジア大会、
1992年アジアカップ、1993年ワールドカップ予選などで日本代表の中盤をリードした。
竹を割ったような性格で、厳しく文句も言うけれど、一方で面倒見の良さでも知られている。
・オフィシャルウェブサイト
・リストランテ・カリオカ
ラモス(以下R):今みたいにいろんなチームに優勝のチャンスがあるのはいいことですよ。戦力が分散して、近ごろのように最後まで優勝争いで盛り上がるのは日本のサッカー全体への影響を考えるといいと思います。その中で素晴らしい仕事をする日本人の監督も増えてきました。清水の長谷川健太監督も、川崎の関塚隆監督も、新潟の鈴木淳監督もすごくいい仕事をしてリーグを盛り上げてくれたと思います。
M:これは強いチームが増えてリーグ全体のレベルが上がったのでしょうか。
R:全体のレベルが上がったかどうかは違うでしょう。1993年にJリーグが始まった頃、どういう選手がピッチに立っていたのか、どういう外国籍選手がいたのか考えるとわかります。
M:昔はブラジル代表選手もたくさんプレーしていましたよね。
R:そうなんですよ。そのことを考えると全体のレベルが上がったとは言えないのがわかると思います。
M:ただ、外国籍選手が少なくなると若手選手にチャンスが回るという一面もあると思うのですが。
R:確かに期待できる選手はいます。山田直輝、原田元気、大迫勇也、香川真司、乾貴士、河野広貴、他にも楽しみな選手がいます。だからその選手たちにチーム内で外国籍選手と競争があるといいですけどね。昔はレベルの高い外国籍選手を押しのけてでも出られる若手選手がいました。
M:ラモスさんが若手の時からすごいと思っていた選手は誰がいましたか。
R:中村俊輔。若手だったけど、その時からすごかったのはやっぱり俊輔でしたよ。それから稲本潤一。稲本を最初に見たときトップ下をやっていたんですけど、もうちょっと後ろに下がったほうがいいと思いました。他にも前園真聖や本山雅志はすごかった。それに、もし日本人に天才がいるとしたら小野伸二だと思っていました。
今の若手もあのレベルになってほしい。可能性はありますよ。そして今の若手の選手がそのレベルになって活躍することで、リーグ全体のレベルが上がってきていると言えるんですよ。そのためにも競争がたくさんあったほうがいい。たくさんのクラブが優勝にからむと言うのは、その点でいいでしょうね。
【関連リンク】
・ラモス瑠偉の「ふざけないでマジメにやれ!!」 - 過去の記事はこちら
■ラモス瑠偉プロフィール
1957年2月9日、リオデジャネイロ(ブラジル)生まれ。
1989年11月、日本に帰化し、1990年北京アジア大会、
1992年アジアカップ、1993年ワールドカップ予選などで日本代表の中盤をリードした。
竹を割ったような性格で、厳しく文句も言うけれど、一方で面倒見の良さでも知られている。
・オフィシャルウェブサイト
・リストランテ・カリオカ