フランス代表DFのフィリップ・メクセスが1日、フランス日曜朝のサッカー番組「テレフット」(TF1局)のインタビューに答えた。

 メクセスは、ASローマのレギュラーとして5シーズン目を迎え、セリエA屈指のセンターバックとして評価が高いが、代表ではこれまで満足な活躍ができていない。2010年W杯予選オーストリア戦では、3失点のうち2失点はメクセスのミスが原因と言われた。「大きな落胆を味わった。これ以上ないというくらい悪い出来だった」と振り返るメクセス、この失敗による不安から立ち直るのに苦しんだという。

 これまでの代表歴はわずか11試合。世界のトップレベルで活躍する選手でありながら、W杯にもユーロにもいまだ出場経験がない。つねに指摘されているのは、レイモン・ドメネク監督との“不仲”が影響しているということ。メクセス本人はこれについて「ユースのときからそうだった(注:ドメネク監督は1993年〜2004年までフランスU-21代表監督を務めた)。監督は僕が報道陣に囲まれているのを好まなかった」と明かした。

 さらにメクセスはこう続ける。「たとえばジャン=アラン(・ブームソン)と違ってね、きれいな顔をしているといってけなされた。サッカー界のジャン=ピエール・リブのつもりかって」。ちなみにリブは、メクセスと同じ長い金髪がトレードマークの、1970年代にフランス・ラグビー界の“プリンス”として人気があった選手だ。

 メクセスの受け答えには、冗談めかして“監督批判”と受け取られないよう慎重に配慮するところも窺える。「監督がギャラス/アビダルのコンビを基準に考えているのは理にかなっている。2人はW杯でもユーロでもいっしょにプレーしたのだから」と控えめなところを見せつつ、自分に必要なのは、代表での自信を得るために「大試合を経験すること」と、11日に予定されるアルゼンチンとの親善試合に向けて意欲を覗かせた。