来年1月から、ACミランへのレンタル移籍することが確実となっているMFデイビッド・ベッカムについて、現所属クラブであるロサンゼルス・ギャラクシーのブルース・アリーナ監督が不快感を示している。

 米国メジャーリーグ・サッカー(MLS)のオフシーズンを利用して、ACミランへのレンタル移籍が確実視されているベッカム。ファビオ・カペッロ監督率いるイングランド代表でのキャリアを続けるためにも、欧州の舞台における試合経験を求めて移籍を希望しているといわれている。

 しかし、この移籍報道に怒り心頭なのが、ギャラクシーの監督を務めるアリーナだ。この元アメリカ代表監督は、ベッカムがプレシーズン期間中にチームを離れる決定を下したクラブに大きな不信感を抱いているようだ。

「正直言って、この移籍話は不可解だ。ギャラクシーやMLSにとっては、何のメリットもない。いまだ、この話を信じることができないよ。チームを新たに作り上げる時期に、チームのトッププレーヤーを放出するなど、私にとっては理解しがたいことだ」

 ACミランの幹部も1月からの加入を明言するなど、もはや規定路線となったベッカムの欧州復帰。指揮官の意向を無視し、一部では完全移籍への布石とも言われる突然のレンタル移籍は、大陸をまたいだ問題に発展する可能性もありそうだ。