"レドンドの後継者"と呼ばれたガゴ<br>【photo by B.O.S.】

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 オランダで“ニュー・ダービッツ”との呼び声高いロイステン・ドレンテを獲得し、ウェズレイ・スナイデルの獲得を狙うレアル・マドリーだが、この2選手が加入することで出場機会が確実に減るのはフェルナンド・ガゴとマルセロだろう。冬の移籍マーケットでレアル・マドリーに移籍した両選手だが、昨シーズンの後半戦でもそれほど出番はなく、シュスター体制がスタートした今もすっかりベンチ要員となっている。

 この展開にレアル・マドリーのソシオもファンも同じ気持ちでいるだろう。クラブは3400万ユーロ(約54億9600万円)をみすみす捨てたようなものだと。昨冬の移籍マーケットで、ガゴを2700万ユーロ(約43億6400万円)、マルセロを700万ユーロ(約11億3100万円)で獲得したレアル・マドリー。移籍当時、ガゴをレドンドの後継者、マルセロをロベルト・カルロスの後継者と称し、その活躍に期待をこめたが不発に終わっている。クラブ側は将来を見据えての投資と捉えているものの、これではファンらが納得できないのも無理はない。

 同時期に獲得した選手でシュスター監督の信頼を得ているのは今のところ、ゴンサロ・イグアインだけ。ガゴとマルセロはひたすらベンチを暖める日々が続いている。シュスター監督の補強の希望から見ても、彼らの存在を忘れているのでは?と思わざるを得ない。クラブ側もマルセロがいるにもかかわらず、新たにマルセロのほぼ倍額でドレンテを獲得し、カカ、セスク、イニエスタ、バラックの獲得に失敗した今、スナイデルを獲得しようとしている。冬の移籍は何だったのかと思われても仕方がない。

 まだプレシーズン中ではあるし、その答えを出すのは早すぎるが、ガゴとマルセロ出場機会は少ないと思われる。与えられたチャンスをしっかり活かせるか、彼らの正念場と言えるだろう。

(スペイン通信)