ライブレポート：HIGH and MIGHTY COLOR、渋谷に参上

　デビューから約2年で早くも3作目となるアルバム「参」を今年2月に発表したHIGH and MIGHTY COLOR。4月18日の仙台CLUB JUNK BOXを皮切りに開始した全国ツアー「LIVE BEE LOUD Vol.参」の最終公演が同月28日、東京Shibuya O-Eastで行われた。

　突如、東京を襲った雷雨も開演前には上がり、会場には1000人を越える観客が詰めかけた。SEが開演を告げると、「レジスタンス」よりライブがスタート。ユウスケの発した「渋谷！暴れる準備は出来てるか？」の言葉に、振り上げられた無数の拳と歓声が応える。SASSYのツーバス・ドラムとmACKAzの5弦ベースの重低音に、MEGとカズトの7弦ツインギターが鳴り響き、頭上にピンクの王冠を乗せてドレスを揺らしながら舞い歌うマーキーの高音と、腹の底からうめくようなユウスケの低音が静と動との対比をなす。

　怒濤の前半から一息つき、中盤のMCでユウスケが「ライブは一期一会だから皆で協力し合って楽しいライブにしよう」と言うと、カズトは「押さない、押させない、落ち込まない」とライブを楽しむ3原則を観客に伝授。観客が和んだ所で、この季節に相応しい「三度目の桜」、「ハミングバード」と場内が徐々に明るい雰囲気へと変わっていく。今年1月に公開されたマーキー主演映画「あなたを忘れない」の挿入歌「オキザリス」では、ファルセットで繊細な感情の揺れを表現するマーキーの歌声に会場中が静かに聴き入っていた。

　物語が進むように曲ごとに会場の空気は変化していき、「罪」で狂気を帯びた世界はその激しさを増していく。マーキーが姿を消したステージでは、男性メンバーが己の力を鼓舞するようにソロパートを披露。デニムのパンツに着替えたマーキーが戻ると、「PRIDE」「OVER」では、マーキーのクールで中性的なメロディラインと、ユウスケのホットで攻撃的なMCが息の合った攻防を繰り広げる。本編最後の「DIVE into YOURSELF」では、ステージ上のメンバーと拳を振り上げた観客が一体となって高らかに声を上げた。

　アンコールでは、mACKAzがカメラマンとなって客席をバックに記念撮影。ユウスケが「ファイナルまで来れたのも皆さんのおかげです」と感謝の気持ちを告げると、映画主題歌「辿り着く場所」をマーキーが切なく歌い上げる。そしてツアー最後の曲となった「RUN☆RUN☆RUN」で、マーキーは所狭しとステージ左右を笑顔で歌い歩き、満員の観客はその歌声に合わせて一斉に“高くジャンプ”すると、Shibuya O-Eastが大きく縦に揺れていた。

■演奏曲目
SE.
01. レジスタンス
02. 一輪の花
03. “Here I am”
04. 夜明け前
05. 遠雷〜遠くにある明かり〜
06. 火花
07. 三度目の桜
08. ハミングバード
09. オキザリス
10. 罪
11. メドレー
12. PRIDE
13. OVER
14. change
15. DIVE into YOURSELF
- EN -
16. 辿り着く場所
17. RUN☆RUN☆RUN

・HIGH and MIGHTY COLOR - アーテイスト情報