企業口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」は4月10日、「残業の少ない都道府県ランキング」の結果を発表した。

働き方改革の推進により、残業削減に向けた動きが全国において見られる。労働力不足などの関係で、地方のほうが都会より残業が長くなりがちだという声も聞かるが、実際のところ残業時間が短いのはどの都道府県なのだろう。

「キャリコネ」の給与明細投稿をもとに、都道府県別の残業時間ランキング※を作成した。調査期間は2015年4月〜2018年3月。「キャリコネ」のユーザーから寄せられた企業を抽出。平均残業時間を算出し、ランキング化した。【参照元:キャリコネ】

※本ランキング残業時間とは、キャリコネ会員のうち勤務先を評価対象企業に選択した会員が投稿した残業時間から算出したデータとなる。

山口県「残業していると早く帰れと言われるほど残業があまりない」(ファストリ)

1位:佐賀県(残業16.7時間/月)

▼地域の活性化にも取り組む 「佐賀共栄銀行」の口コミ

「退社は基本的に定時だが、10日や月末は残業することもあった。残業したとしても1時間程度だった。顧客と時間外に約束がある場合は残業が許可されたが、銀行の営業時間内に事務作業などの仕事が終わっていないから残業、というのはあまりなく翌日以降に持ち越せるものは持ち越していた」(営業/20代後半女性/年収236万円/2014年度)

2位:秋田県(残業18.6時間/月)

▼秋田唯一の一部上場企業「秋田銀行」の口コミ

「過度な残業はなく、個人での時間管理により定時での退社も可能。休日出勤はなく、無理強いされるようなことも一切ない。プラベートと仕事について、十分両立できる環境下にある。概ね、ワークライフバランスが確立されているように感じる」(法人営業/20代後半男性/年収450万円/ 2018年度)

3位:沖縄県(残業22.1時間/月)

▼沖縄に"持ち帰り開発"するシステム開発会社「ネットワーク」の口コミ

残業については36協定を遵守しており、残業時間についても日々管理されているため、残念が多い社員については上司からのフォローもある。残業、休日出勤についてはやはりプロジェクトによる」(プログラマ/20代後半女性/年収300万円/2019年度)

4位:山口県(残業23.4時間/月)

▼山口が生んだ世界的企業「ファーストリテイリング」の口コミ

残業はできるだけしないという考えが会社全体に浸透しており、むしろ残業しているほうが早く帰れと言われるほど残業があまりない。休日出勤はまずないので、労働時間や休日制度はかなりホワイトです。他社でよくある通しといわれる開店から閉店までの時間勤務という勤務形態もなく、かなり働きやすい環境」(販売アドバイザー/20代前半女性/年収300万円/2016年度)

5位:鹿児島県(残業24.1時間/月)

▼鹿児島を代表する総合商社「南国殖産」の口コミ

「(残業について)部署にもよりますが自分の場合は月に2〜3時間程度です。必要ならば段取りしていれば通院なども理解してもらえると思います。休日出勤を求められることはほとんどないです。部署にもよりますが完全週休二日制なので土曜日の出勤日が何度かありますが、有休の消化に活用しています」(企画営業/40代前半男性/年収520万円/2014年度)

島根県「基本的に、残業なし。残業するには、上席の許可が必要」(山陰合同銀行)

6位:鳥取県(残業24.2時間/月)

▼ITの力で地元鳥取をはじめ地方創生に取り組む「LASSIC」の口コミ

「基本的には1日8時間。場合によっては時短勤務等も可能で、ある程度融通はきく。残業時間はプロジェクト次第」(技術/20代前半女性/年収252万円/2015年度)

7位:島根県(残業24.7時間/月)

▼山陰地方を代表する島根の地方銀行「山陰合同銀行」の口コミ

「基本的に、残業なし。残業するには、上席の許可が必要。子どもが小学3年生修了まで時短制度が使える」(金融系/20代後半女性/年収287万円/2016年度)

8位:富山県(残業25.7時間/月)

▼「薬」で有名な富山県にある大手ジェネリック医薬品メーカー「日医工」の口コミ

「本社勤務であったが、残業や休日出勤は全くなかった。プライベートと仕事のバランスは非常に取りやすかったと思う」(薬剤師/30代後半女性/年収500万円/2013年度)

9位:千葉県(残業25.9時間/月)

▼千葉県にある人気テーマパークを運営する「オリエンタルランド」の口コミ

「職種により、残業は波がありますが、36(サブロク)協定の遵守が厳しく管理されており、それを超えることはありません。サービス残業があるわけでもありません。プライベートも充実させたい方にはよいかと思います。休日も暦通りとれており、自分で操作すれば、有休もうまく消化できると思います」(代理店営業/30代前半男性/年収700万円/2015年度)

10位:和歌山県(残業26.3時間/月)

▼1895年創業 和歌山の経済を支えてきた「紀陽銀行」の口コミ

残業については、本部で時間管理に積極的に取り組んでいるため、職種にもよるが格段に減りつつある。一般職ならほとんど残業はない支店が多いのではないかと思う。また、毎週水曜日は早帰りの日と設定されてあり、定時前退行が浸透している。早帰りの日はかなり早く帰れるため、習い事や資格取得のための勉強に充てればよいと思う」(その他職種/20代後半女性/年収350万円/2017年度)