現役を引退したイチロー【写真:Getty Images】

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タフィー・ローズの日本での活躍を例に出し「4年間で197本の本塁打を打った」

 3月20日、21日に行われた東京ドームでのアスレチックス戦で、28年間の現役生活に幕を下ろした元マリナーズイチロー氏。日本で9年、アメリカで19年プレーし、その間に積み重ねてきた通算安打数は4367本にも上る。

 これは日米通算では歴代最多の安打数で、ギネス記録にも認定されている、前人未到の金字塔である。その一方で、これまでにも幾度となく議論され、話題となってきたのが、メジャー通算4256安打を放った大打者ピート・ローズ氏との比較だ。

 4月14日は、そのピート・ローズ氏の77歳のバースデー。これに端を発し、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のシニアライターであるデビッド・オブライエン氏とファンの間での“やり取り”が反響を呼んでいる。

 発端はオブライエン氏のツイッターに対して、ファンから寄せられた1つのコメントだった。あるポッドキャスト番組が投稿したローズ氏の誕生日を祝うツイートに、オブライエン氏がコメント。これに対し、ファンからあるコメントが寄せられた。

 このファンは、1989年、監督在任中に野球賭博に関わったことで永久追放処分を受けたローズ氏の過去に触れ「イチローが彼の安打数を超えてくれてすごく嬉しい」とコメント。すると、これに対してオブライエン氏が“反論”に打って出た。

「私はイチローを半端じゃなく尊敬している」と前置きした上で、オブライエン氏は「しかし、申し訳ないが、彼の総安打数のうちの1300本近くは日本のリーグで生まれたものだ。タフィー・ローズはそこで4年間で197本の本塁打を放っている」と指摘。メジャー通算13本塁打のタフィー・ローズが、NPBでは464本塁打も放ったことを例に出し、イチロー氏の安打数が、ローズ氏を“超えた”とする考えを否定した。

 このオブライエン氏の考えに“賛同”するファンのコメントも。

イチローは素晴らしかった。しかしイチローは私の安打リストの中でピート・ローズより上ではない」

「ピート・ローズについて皆あれこれ言うことはできる。しかし消し去ることができないものがある。それは、彼こそがヒット・キングということだ。以上!」

「なぜイチローをヒット数のリーダーだと考える人がいるというんだ?それは理にかなっていないよ。僕はイチローが大好きだけど、日本のリーグの数はカウントできないんだから」

 MLBとNPBの成績を合算するか、否か。ファンの間でも、その考え方は分かれるようだ。(Full-Count編集部)