東京都新宿区市ヶ谷本村町にある防衛省。

日本の平和と独立を守り、国の安全を保つことを目的とする日本の行政機関です。

防衛省がある市ヶ谷庁舎群は、戦後の官公庁建設では最大規模の敷地面積をほこり、その広さは東京ドーム5個分。

地域内に起居する自衛官を含め、約1万人もの職員が勤務しています。

そんな普段入ることのできない防衛省内を見学できるという「防衛省市ヶ谷台ツアー」に参加してみました。

今回は普段、めったに見ることができない防衛省の裏側をご紹介します。

見学をするには、電話又はインターネットでの事前予約が必要です。

見学時間は、平日月曜日から金曜日の午前・午後各1回行われています。

午前と午後では、見学するコースが異なり、内容は防衛省のホームページで事前確認ができます。

・儀仗広場(A棟・B棟・C棟の説明)

儀仗広場とは、皇族や国賓などが、防衛省を公式に訪問または視察する場合、その途上を警衛し、敬意を表するための儀仗が行われる場所です。

もっとも規模の大きな建物、庁舎A棟の屋上にはヘリポートが2基あり、災害派遣や国賓の輸送などに使われます。

・市ヶ谷記念館

市ヶ谷記念館は、庁舎A棟の建設に伴い解体された1号館の象徴的な部分を可能な限り現部材を利用し、移設・復元された建物です。

東京裁判が開かれた大講堂、作家の三島由紀夫が自決した部屋もあり、歴史ある舞台を見ることができます。

・大講堂

昭和9年に陸軍士官学校の大講堂として作られました。

昭和21年5月から、昭和23年11月までの間、極東国際軍事裁判(東京裁判)の法廷として使用された場所でもあります。

ここで、スチール写真や新聞記事などを織り交ぜながら「市ヶ谷の歩み」を紹介する映像を観覧します。

・旧陸軍大臣室(前陸自東方総監室)

旧陸軍大臣室は、士官学校時代、士官学校長室として使われました。

昭和16年以降は陸軍大臣室でしたが、その後は陸上自衛隊東部方面総監の執務室として使われた部屋です。

現在は、旧1号館の50分の1の復元模型が設置されています。

1970年(昭和45年)11月25日に作家・三島由紀夫が憲法改正のため、自衛隊の決起(クーデター)を呼びかけた後に割腹自殺をした「三島事件」が起きた部屋でもあります。

・三島事件のドアの刀傷の跡

作家・三島由紀夫が自決するときに、刀を振るった際ドアに残った傷跡。

ドアの刀傷は3ヶ所ありますが、一番下の傷がはっきり残っていました。

・旧便殿の間

旧便殿の間は、士官学校時代、陛下の御休憩所だった部屋です。

その後は、陸上自衛隊幹部学校長室として使われました。

記念館の扉はすべて内側に開くようになっていますが、旧便殿の間のドアのみ外側に開くようになっています。

ドアが内側に開くようになっているのは人を招き入れるため。

便殿の間の扉は、陛下専用の部屋だったため、人を招き入れる必要がないため外側に開くようになっています。

・厚生棟

厚生棟は、職員の福利厚生の場で、食堂、喫茶室、売店、体育館、武道場、図書室や医務室などがあります。

ツアーでは厚生棟で15分の休憩があります。厚生棟内は全て撮影禁止です。

休憩時間には、厚生棟の一部のエリア(セブンイレブン、スターバックス、防衛省グッズの店)を利用することができます。

・メモリアルゾーン(午前コースのみ)

メモリアルゾーンは、殉職者慰霊碑をはじめ、市ヶ谷地区に点在していた記念碑・慰霊碑を集約整備・再配置した場所です。

任務の完遂に務めた幾多の隊員が職務に殉ぜられ、その数は1900を超えるという。

自衛隊殉職者慰霊碑は、日本の象徴である富士山を形どっており、仲間がこれ以上欠けることがないようにと願いが込められています。

・屋外ヘリ展示場(午前コースのみ)

屋外ヘリ展示場は、午前晴天時のみ見学ができます。

陸上自衛隊で実際に使用されていた多用途ヘリUH-1H(ひよどり)を展示しています。

・広報展示室(午後コースのみ)

広報展示室では、自衛隊の活躍、国際貢献などを紹介した広報ビデオの視聴があります。

シアタールーム、各自衛隊等の展示コーナーおよびパソコンによる情報コーナーがあり、写真を撮ったり見学することができます。

・防衛省のオススメお土産

最後に、防衛省でオススメのお土産をご紹介します。

厚生棟の防衛省グッズが販売しているお店で購入した「迷彩パウンドケーキ」です。

どこをカットしても迷彩柄が出てくる珍しいパウンドケーキは、職員も帰省時に購入する一品です。

抹茶・チョコ・竹炭が迷彩模様になっており、見た目以上に甘いパウンドケーキをぜひ売店で見つけてみてください。

いかがでしたでしょうか。めったに見ることができない防衛省で社会科見学をしてみてはいかがでしょうか。

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施設 防衛省
住所 東京都新宿区市谷本村町5-1
見学時間 午前9:30〜11:45
     午後13:30〜15:40
定休日 土日・祝日及び年末年始
HP http://www.mod.go.jp/j/publication/events/ichigaya/tour/index.html