1日、埼玉スタジアム2002では、2018年ロシアW杯アジア最終予選、日本×アラブ首長国連邦の一戦が行われた。

試合は前半10分、清武弘嗣のクロスを本田圭佑がヘッドで合わせて先制点を奪うも、UAEはハリルのフリーキックとPKで逆転。日本も本田の折り返しを浅野拓磨が蹴り込み、そのボールはゴールラインを割ったが、ノーゴールの裁定に。1-2で大切な初戦を落とした。

すると同夜、日本テレビ「NEWS ZERO」では、サッカー解説者・北澤豪氏が同一戦を解説。ハリルホジッチ監督の采配に苦言を呈した。

「残念なのはボールにセンサーが入ってなかった。ゴールラインテクノロジーっていうことをアジアの戦いでは導入していませんし、レフェリーも3人なんですよね。5人でゴールの脇で見てるのだったら、もしかしたら認められたかもしれないですけど、覆ることはない。レフェリーもUAE近隣のカタールのレフェリーだった。これも含めてW杯の予選だっていうこと」

幻のゴールをこう振り返った北澤氏。日本の敗戦を改めて振り返ると「惜しい負けではない」とキッパリ。「展開を観てもUAEが日本を研究して入ってきてます。日本の縦に速い攻撃を吸収しながら日本選手がボールを持ったら2人で囲む。数的優位を作り、日本の選手は孤立してしまうシーンがあった」とその理由を説明した。

また、ハリルホジッチ監督の起用や采配に苦言を呈した同氏。後半1点を追いかける日本が宇佐美貴史や原口元気を投入したことを挙げ、「相手が組織的な守備で守ってきていることに対して、日本の特徴でもある組織や連動性だったり関わりではなくて個で勝負するドリブラーを入れた。でも宇佐美が入っても必ず(UAEの守備は)2人いるのでなかなか抜けてくることはできなかった。結局いい攻撃やチャンスを作ることはできなかった」と指摘した。

さらに、この日は大島僚太が先発メンバーに名を連ねたが、北澤氏は「大島なりにやったと思います」と前置きしつつも、「魅せるサッカーではなく勝負にこだわった試合ではプレーの決断を迫られてくる。そういった中でいうと、色んなことを乗り越えてきた経験ある選手が先発していくってことがなにより」と語った。