ヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

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不安視されていた中4日の登板で好投、8勝目お預けも地元紙は力投評価

 ヤンキース田中将大投手が22日(日本時間23日)の本拠地ジャイアンツ戦で6回4安打無失点の好投を見せた。不安視されていた中4日の登板間隔で臨んだ一戦で力投を見せ、地元メディアも高評価。「マディソン・バムガーナーを凌駕した」と称賛している。米紙「ニューヨーク・デイリーニュース」が報じている。試合は田中が降板後に同点に追いつかれたため、8勝目はならず。ヤンキースは終盤に勝ち越して3-2と競り勝った。

 鉄壁のはずのブルペンが崩れ、8勝目を逃した田中だが、辛口の地元メディアから高い評価を受けた。

 この日の相手は現在ナ・リーグ西地区首位を走る強豪。投げ合ったのは相手エース左腕バムガーナーだった。その一戦でバムガーナーが1回、2回と失点する中、田中は粘りの投球を披露。2、3、4回と得点圏にランナーを背負うも味方の好守にも助けられ、得点を与えなかった。

 結局、6回無失点で2点リードの状況で降板。その時点で8勝目の権利を手にしていたが、7回に登板したベタンセスが1失点すると、8回にミラーも1失点で同点に。この瞬間、田中の白星が消えた。

ジラルディ監督も中4日での好投に「ほとんど違いは見えなかった」

「田中はマディソン・バムガーナーを凌駕した。だが、ベタンセスがワイルドピッチで7回に失点し、8回2死からミラーが代打マック・ウィリアムソンに同点のタイムリー二塁打を打たれた」

 記事では田中の力投をこうレポート。この日は83球を投げ、4安打2四球4奪三振、無失点で防御率3.00となった。

 一方、記事ではこの日の試合前まで田中に不安材料があったことを指摘。メジャーで一般的な登板間隔である中4日では計8試合で防御率5.33だったことを挙げ、ここ3試合はいずれも5失点以上と不安定な内容だったことを紹介。一方、中5日では防御率1.05と圧倒的な成績を残していたことにも触れている。

 それでも、中4日で臨んだこの日の登板では6回無失点と力投。記事によると、ジョー・ジラルディ監督は「ほとんど違いは見えなかった。もしかすると彼のボールはいつもほどのキレはなかったかもしれない。だが、球速に大きな低下は見られなかった。球種の選択にも変わりはなかった。スライダーやスプリットにも違いはない。大きな違いはなかったね」と語ったという。

 田中は勝ち星こそ逃したが、指揮官は鬼門で力投を見せた右腕に光明を見いだした様子だ。