駄菓子の「定番」は常総市生まれ

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鬼怒川の堤防決壊で大規模な水害に見舞われた茨城県常総市。ネットでは今、同市に本社を置く菓子メーカーが製造する「うまい棒」や「キャベツ太郎」、「蒲焼さん太郎」といった人気菓子を購入するよう呼びかける「支援活動」が盛り上がっている。

いずれも全国的な知名度を持つ菓子だけに、着実に支援の輪が広がっているようだ。ツイッターに「たくさん買ってきた」と報告するユーザーも現れ始めている。

「みんなで駄菓子たべようよ」と呼びかけ

鬼怒川の西岸から約数キロにうまい棒、コーンポタ−ジュなどで知られるリスカ、蒲焼さん太郎、キャベツ太郎などで知られる菓道の本社工場がある。これら駄菓子の定番とも言える商品が、常総市などにある両社の工場で製造されている(編注:販売は東京都墨田区にあるやおきん)。

幸い両社の工場は決壊した鬼怒川東岸になかったため被害を受けず、現在平常通り稼働している。リスカはすでに被災者支援にも乗り出しており、2015年9月12日、「しっとりチョコ」「コーンポタージュ」「うまい輪(チーズ味)」の主力商品3種類を箱詰めで同市市役所に届けた。これらは、各地の避難所に配られる予定だ。

一方、ツイッターでは鬼怒川決壊の報じられた直後から、

「みんなで駄菓子たべようよ!!」
「(両社が)黒字で税金払えば、それが常総市の収入になるんやで」

など両社の商品を買うよう呼びかけるツイートが相次いで投稿された。これらのツイートはいずれも14日18時時点で数百回以上リツイート(拡散)されており、注目を集めている。

担当者は「ありがたいことです」と感謝

呼びかけに共鳴した人の多くは、駄菓子ファンだった。掲示板サイトにファン専用のスレッドが立つほど、両社の商品は知名度、人気度ともに高い。ツイッターには、

「今日たくさん買ってきた」
「明日見つけたら買おう」

という報告も投稿され始めている。

両社はこうしたネットユーザーの動きについてどう感じているのか。J-CASTニュースが取材したところ、いずれの担当者も「ありがたいことだと思います」と語った。

菓子だけでなく、野菜や果物についてもネットで「食べて応援」の動きが広がっている。農林水産省が14年12月に発表した平成25年農業産出額で、茨城県は6年連続全国2位となった。こうした理由からか、食べて応援することこそ農業県に一番喜ばれる復興支援だ、という趣旨のツイートが拡散されている。