Windows 10 エクスプローラーの新機能「クイックアクセス」はシンプルで実用的

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Windows 10のエクスプローラーには「クイックアクセス」という新機能がある。
派手さはないが、フォルダー・ファイルを効率的に管理できるとても便利な機能だ。従来のエクスプローラーにあった「ライブラリー」や「お気に入り」はどうも使いづらい……というユーザーなら、きっと便利さを実感できると思う。

Windows 10にアップグレードしたら、ぜひ試してほしい。

●フォルダー・ファイルのアクセス履歴を表示するエクスプローラー「クイックアクセス」
そろそろWindows 10のリリースが近づいてきた。現在、筆者もプレビュー版(Build 10162)を試用しているが、これまで英語表記だった箇所も日本語になるなど、ここにきて急激に完成度があがってきた。いよいよ離陸準備に入ったようだ。

Windows 10の新機能の目玉というと、新ブラウザの「Edge」、復活した「スタートメニュー」、音声アシスタントの「コルタナ」、仮想デスクトップ、アクションセンターあたりだろう。
だが、実際に試用していて便利なのが、エクスプローラーの「クイックアクセス」だ。
次はWindows 10のエクスプローラーだが、フォルダーツリーのトップに「クイックアクセス」が確認できる。


Windows 10のエクスプローラー。フォルダーツリーのトップに「クイックアクセス」が表示される。


クイックアクセスには、「よく使用するフォルダー」と「最近使用したファイル」が表示される。
特定のフォルダーに繰り返しアクセスすると、そのフォルダーが自動的にクイックアクセスに現れるようになる。また、アクセスしたファイルは、新しい順番にクイックアクセスに表示される。

要するに、アクセスしたフォルダー・ファイルの履歴を表示するシンプルな機能だが、これがけっこう使える。エクスプローラーを起動するとすぐに表示されるので、前回編集したファイルがすぐに見つかるのだ。

また、特定のフォルダーを手動でクイックアクセスに登録することもできる。筆者のようなライターなら、原稿を置いてあるフォルダーを登録しておけば、すぐにアクセスできるわけだ。


フォルダーを右クリックし、[クイックアクセスにピン留め]を選択する。



フォルダーがクイックアクセスに登録される。


●「アクセス履歴=個人情報」を管理する機能も提供
便利なクイックアクセスだが、個人情報の観点では、ちょっと困ったことが起きる可能性もある。
他人のパソコンのエクスプローラーを起動すると、その人がどんなファイルにアクセスしていたかが一目瞭然になることだ。

ほとんどの人は見られても困らないと思うが、中には機密ファイルを扱っていて、厳格にセキュリティ管理したいユーザーもいるだろう。
そういう人のために、オプション設定でクイックアクセスの機能を無効にすることができる。
また、アクセスしたフォルダー・ファイルの履歴を削除することも可能だ。


フォルダーのオプションでクイックアクセスの機能を無効にできる。履歴の削除もできる。


Windowsを仕事で使うなら、フォルダー・ファイル管理は避けて通れない。だからこそ、「クイックアクセス」のように、地味でも着実な機能改善はうれしい。
Windows 10にアップグレードしたら、他の新機能とともに試してもらいたい。


井上健語(フリーランスライター)