ミシェル・プラティニがいなかったら、僕はサッカーを好きになっていなかったかもしれない。サッカー専門誌が“ナポレオン”や“将軍”の代名詞で紹介したフランス代表の背番号10は、ユニフォームの裾をいつも出していた。ストッキングも下げていた。会長としてUEFAを取り仕切るいまでは考えられないほどスリムな体型に、ちょっと不良っぽい──当時の雰囲気を表わすには、こんな古くさい表現がちょうどいい──着こなしが良く