画像提供:NEWVERY

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本気で漫画家になりたい若者を支援する「トキワ荘プロジェクト」という取り組みをご存じだろうか? 2006年8月から始まったこの活動は、漫画家人材の育成のために、低家賃シェアハウスを漫画家の卵に提供するプロジェクトだ。これまで延べ350名以上に住居提供などを支援し、45名が漫画家デビューをしている。

そこで今回は、このトキワ荘プロジェクトを運営するNPO法人NEWVERYの代表菊池さんにお話を伺ったのでご紹介したい。

現在トキワ荘プロジェクトではどんな地域に物件があるのでしょう?

「東京に21軒の一軒家を借り、121室を運営管理しています。他にも2012年4月より京都版トキワ荘事業を開始し、4軒を管理しています。千葉県には、『LIAR GAME』作者・甲斐谷忍先生が定期的に入居者と面談を行う「甲斐谷荘」もあります」

1軒のみならず、各地に物件があったとは。そんなトキワ荘プロジェクトならではの取り組みを教えていただいた。

マンガ制作やプロ活動に必要な技術を学ぶプロスクールを開催しています。デビュー前の作家はもちろん、掲載経験のある作家にも、それぞれが更に一段上の技術を習得できるような講座を目指して、作画・作話の両面からアプローチを行います。また、プロ漫画家や編集者によるトークイベントや、漫画家向け確定申告講習会、背景資料撮影会などのイベントを随時開催しています」

盛りだくさんな取り組みを行うトキワ荘プロジェクトだが、“本気で漫画家になりたい!”と考える方に入居してもらうため、こちらの3つを最低入居条件としている。

1. 本気でプロ漫画家を目指している方 (最低条件として作品を1本以上仕上げた経験がある方)
2. 共同生活ができる方
3. 家賃を払える方

すでにデビューしている人や、連載経験のある人も入居可能で、原則として高卒以上〜30歳ぐらいまでの人が対象となるようだ。

「入居者同士が切磋琢磨できるコミュニティを形成するため、入居には審査を行っています。本気でプロ漫画家を目指す方だけがご入居いただけるため、同じ夢を持った仲間同士、高いレベルで励まし合い、ライバルとして刺激を与え合いながらプロ漫画家への道を歩んでいけます」

入居者のデビューへの足掛かりづくりとして、漫画やアシスタントの仕事紹介なども多数行われている。本気で漫画家を目指せる環境に身を置くことは、夢を叶えるベストな選択といえそうだ。

●取材協力
トキワ荘プロジェクト
HP:http://tokiwa-so.net