【レポート】″スカスカおせち″と決別したグルーポン、4年ぶりのおせちの内容は?
「グルーポン」といえば「おせち」を連想する方も少なくないのではないだろうか。グルーポンは、グルーポン・ジャパンが運営する共同購入型クーポンの通販サイト。2011年に同サイトのクーポンを利用して購入されたおせちがサイト上の見本と異なっており、期日にも届かなかったことから「おせち事件」として世間を騒がせた。
そんな「グルーポン」が11月13日に「おせち・お正月特集」を開始し、おせちの販売を再開した。4年ぶりのおせち販売決定を受けてこのほど、「グルーポン・ジャパン『おせち・お正月特集』発表会」が行われ、同社代表取締役 CEOの根元啓氏が社内体制や同特集について語った。
○CEO根元氏は「風化させずに取り組んできた」
根元氏によると、同サイトは2011年と比較してクーポンの掲載数が4倍にまで増加。また、クーポン掲載にいたるまでの社内プロセスも改善したという。掲載前の審査基準を30件から200件に増やし、掲載ページの校正も2011年2月から外注業者ではなく社内で行っている。店舗フォロー専門部署も設立し、メールのみの対応だったカスタマーサポートも電話での問い合わせに対応した。
今年のおせち販売に際しては、過去3年間でおせちの販売における事故のない販売店を選定し、万が一不備があった場合には代替品を即手配できるようにしているという。おせちの配送についても、冷凍おせちは12月30日、生鮮おせちは12月31日までに配達が完了するよう態勢を整え、12月27日〜31日には配送状況確認専用の電話窓口を設置するとのこと。
また、根本氏は今年のおせち販売について、「2011年の問題を風化させずに取り組んできた体制改善を"おせち"という形で皆様にご紹介したい」と語った。
○こだわりの"ぎっしりおせち"
では、今年はどんなおせちを販売するのだろうか。同発表会で披露された17品のおせちは、どれも豪華でぎっしりと中身がつまっていた。価格は7,780円〜4万3,200円で、分量も1人前〜5人前程度のものまでそろっている
最高額の「銀座 馳走そっ啄 和二段重46品目」(4万3,200円)は、日本料理店「馳走○(口へんに卒)啄」の西塚茂光シェフが手がけた一品だ。グルーポンで購入すると、西塚シェフが手作りした「ぽん酢」が付いてくる。
壱の重の「あわび旨煮」は、肉厚なあわびを使ったうま味あふれる一品。弐の重の「鴨ロース山椒焼き」も、柔らかで上質な肉質と山椒の香り高い風味を楽しめる。
「まるきん寿 本格職人仕立て三段重おせち」(1万5,300円)は、"尾頭付き"のイセエビを使用した「舟型オマルテルミトール」がひときわ目を引く一品だ。ベシャメルソースと合わせて焼き上げたイセエビは、クリーミーな味わいと弾力のある身の食感を楽しめる。ほかにも、ノルウェー産のサーモンとマヨネーズで洋風に仕上げた「特選伊達巻スフレ(サーモン&マヨ)」などが入っており、一味違った和洋折衷のおせちとなっている。
社内体制・販売体制を一新して4年ぶりに提供されるグルーポンのおせちは、味・ボリュームともにこだわり抜いた品質だった。多くの人が決意を新たにする新年。同社の"再出発"を象徴するおせちで、その始まりを飾ってみてはいかがだろうか。
※価格は全て税込
(諫山大樹)