15周年を迎えたジャパンエキスポが今年はさらにパワーアップしていた!

写真拡大 (全3枚)

今月2日から6日まで、パリ北郊外ビルパント展示会会場で第15回ジャパンエキスポが開催されている。様子はどうだったのか? 今年も現地で体験してきた。

昨年と異なり、今回は期間が1日増えて5日間になった。しかも、初日のみ14時から21時までの変則開催だ(いつもは10時から19時まで)。期間が増え来場者が分散したためか、初日はそこまで混まなかったものの(通常が混み過ぎているので、それでも十分に人は集まっている)、2日目からは例年通りのジャパンエキスポの混雑だった。会場内は多くのコスプレイヤーと、「日本愛」を感じる格好をしたフランス人であふれた。

昨年までは、各社個別に「Kawaii(カワイイ)」日本をテーマにしたブース展開をしていたものの、今年はきゃりーぱみゅぱみゅなどが所属するプロダクション・アソビシステムが旗ふり役になり、「KAWAii!! AREA(カワイイ・エリア)」として、NHKワールドやBSフジなど「Kawaii」をテーマにする各社ブースが、1つの箇所にまとまった。

昨年に続き、今年も日本の地方自治体や伝統芸術、地酒など、オタク向け産業以外の出展者が増える傾向は続いている。一方で、会場からの様子を中継していた「ニコニコ動画」は撤退した。くまモンは再び参戦。今年は、ふなっしーも渡仏し、ステージ上では「エッフェル塔」のポーズ(写真参照)を披露した。

ゲストはYoshiki、中川翔子、℃-ute、Berryz工房、乃木坂46、HAKUEIなど。漫画家は、まつもと泉や藤原カムイなどが訪れた。中川翔子のコンサート前には、フランスの私設ファンクラブの人たちが、『空色デイズ』のローマ字表記された歌詞カードを配っていた。℃-uteとBerryz工房は握手会を行い、会場内ブースでCDを購入した人が参加できる仕組みだ。

数ある出展者の中で興味深かったのが、オタク・デーティング(Otaku Dating)。同社はオタク同士の出会いを提供している会社で、ジャパンエキスポのブース内では、1対1で座って話せるようにいくつかテーブルが並べられ、同じ趣味の恋人求めるフランス人が列を作った。

毎年ジャパンエキスポと共催していたコミコン(Comic Con’:米国初の漫画イベント)は今年は行われず、ジャパンエキスポの単独開催だったことも特徴的だ。コミコンによれば、今年は開かない理由について「バージョン2.0へアップグレードするための休止」と、さらなる強化への一時休憩だそうだ。

コミコンに限らず、パリ以外のジャパンエキスポも、昨年から今年にかけて同様の理由で休止が続いている。春のシュード(マルセイユ)と秋のベルギーは今年休止だが、来年は再開予定だ。拡大を続けてきたジャパンエキスポは、節目の時を迎えている。15周年の記念年を迎えたジャパンエキスポと運営会社SEFAは、今後同イベントをどのように進化させていくのか。注目したい。
(加藤亨延)