超話題の「水信玄餅」から知る、水の郷「北杜市」の魅力

写真拡大 (全5枚)

俺たちが見ているのは、信玄餅の断片にしか過ぎない……本当の信玄餅とは程遠いものだ……俺は本当の信玄餅をすべて知りたいだけだ。もう歪められた信玄餅は見飽きた!

と、ドラマ『MOZU』(TBS)に影響を受けて使命感燃えたぎる状態で、行って参りました。そうです、「まるで魔法のようだ」とネットで話題になっている「水信玄餅」を売っている金精軒さんにです。
東京から車で中央道をひた走ること約2時間30分、富士山も甲府も通り越した場所に金精軒はあります。

昼12時半、そこにはすでに多くの人が。どうやら水信玄餅は数量が限られていて、14時頃で売り切れになる日もあるとのことで、焦る心を抑えつつお店に向かうと……まだ在庫はあるようで一安心。

待つこと約10分。ついにきました。噂の信玄餅。たしかにこれは……まさに魔法! まるで、したたる雫の時を止めたかのような状態で木の皿にのって出てきました。

水信玄餅は300円(税込)でお茶はサービス。少し触っただけでプルンプルンと弾けんばかりに揺れ動きます。なるほどこれが30分持たないと言われている所以か。とても繊細な様相を呈しています。
見た目だけでも十分感動するのですが、口に運ぶと更に印象が変わります。ほんのりと甘い信玄餅に甘い黒蜜と上品な味のきな粉が絡み合い、絶妙なハーモニーを奏でます。美味しい。うん、これはOC! この見た目、この味。遠路はるばる来たかいがありました。

この水信玄餅の透明さは、清流のそれを彷彿とさせます。そう、それもそのはず、金精軒台ケ原店がある北杜市はかの有名なサントリー『南アルプスの天然水』の採水地でもあるのです。ウイスキー『白州』もこの地で作られています。そう北杜市は水の郷であったのです。どおりでこんな美味しい水信玄餅が作れるわけだ。

金精軒の斜め向かいには『七賢』という趣のある酒蔵があり、極上の日本酒が作られています。

七賢では、日本酒販売の他に酒蔵見学や試飲をすることが出来ます。中では仕込み水という日本酒を作る際に元となる水の配布も行っており、20円の募金で1リットルまで水を汲むことができます。

こちらの募金は、自然保護に使われるそうです。
蛇口をひねると冷たいお水がでてきます。味見すると……うまい!! 透き通るような透明感のある味。ここでは入れ物の販売はしていないので、空になったペットボトルなどを持って行きましょう。私の前にいたおじさんはでっかいポリタンクを2つも持ってきていました。これはプロです。

金精軒・七賢を通して水の美しさを味わうことができましたが、まだこの近くには、「白州・尾白の森名水公園べるが」という、北斗の水の美しさをさらに知る事ができるという場所があると聞き行ってきました。

公園内にはレストランや宿泊施設、水遊び場等様々な施設が揃っています。中でも必見ポイントとして存在するのが、「尾白川堰提」と「親水池」です。尾白川堰提はその名の通り、北杜市を流れる尾白川に設置された堰提という堤防のようなものなんですが、遊び場が設置されており、水浴びをしたり、滑り台で遊ぶことができるようになっています。
ここに来て何より驚くのが水の透明度と量。都心にいるとなかなか味わうことが出来ない迫力が目の前で展開されます。

シャバジャバと流れる水はマイナスイオンの宝庫。親水池は温泉の前に設置された小さな子供でも遊べる水遊び場なんですが、ここもとにかく水が綺麗。水遊び場とは思えぬほど澄んでいますし、こういう水遊び場にありがちな塩素の匂いが一切しません。水が豊富にある土地だからこそできる贅沢なんでしょう。

親水池にはプロペラによって水を撒いている回転噴水が設置されており、見る人々の心を癒してくれます。

最初はただ水信玄餅を食べに行くための旅行でしたが、調べれば調べるほど北杜市の魅力に惹かれてしまいました。水が美しいと心も洗われるのでしょうか、気のせいかスッキリした気分になり帰ってくることが出来ました。
北杜市は美しい水で心も体もデトックスできる癒やしの地です。是非皆さんもいってみては!?
(今吉フハッ)