労務行政研究所が東証上場企業を対象に実施した賃上げに関するアンケート調査によると、ベースアップを実施する予定の企業が増加したことがわった。

　ベースアップを「実施する予定」と回答した企業（経営側：人事・労務担当部長）は16.1％で、前年（6.3％）を約10ポイント上回り、5年ぶりに10％を超えた。

　「実施しない予定」と回答した企業が53.4％で依然としてベースアップには慎重な姿勢であるものの、前年（75.5％）に比べ20ポイント以上減少した。

　一方、労働側（労働組合委員長等）はベースアップを「実施すべき」（66.7％）が前年（24.3％）から大幅に増加し、「実施すべきではない（実施は難しい）」（23.4％）を5年ぶりに上回った。

　定期昇給については経営側の90.1％が「実施予定」としている。

　労使の当事者と学識経験者に聞いた今年の賃上げの見通しは、全回答者540人の平均で2.07％（6413円）となった。労使別にみると、労働側2.15％（6653円）、経営側1.96％（6080円）で、厚生労働省の13年主要企業賃上げ実績1.80％（5478円）を上回る水準となっている。

　調査は、東証第1部、2部上場企業を対象に実施し、1月15日までに経営側161人、労働側222人、学識経験者161人から回答を得た。

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