経済同友会が四半期ごとに経営者を対象に実施している景気定点観測アンケート調査結果によると、非製造業で雇用人員が不足と回答した経営者の割合が3四半期連続で2割を超えたことが分かった。

　2013年12月の調査結果によると、雇用人員の状況は、非製造業は「過剰」が5.4％、「不足」が25.7％で、「不足」が「過剰」を大幅に上回った。「不足」と回答した経営者が2割を超えたのは3四半期連続で、人手不足感がさらに強まっている。

　一方、製造業は「過剰」が17.5％、「不足」が4.8％で、13年9月調査に続いて「過剰」が「不足」を上回った。

　景気の現状については、「拡大している」が増加（13年9月調査5.9％→12月調査6.6％）し、「緩やかに拡大している」も増加（同82.6％→同85.9％）した。

　今後の見通しでは、「緩やかに拡大している」が減少（13年9月調査85.9％→12月調査58.7％）、「緩やかに後退している」が増加（同0.5％→同6.1％）しており、判断根拠を見ると「個人消費の増加」(同57.7％→同39.3％)、「住宅投資の増加」（同25.1％→同6.6％)が低下している。

　消費税率引き上げ直後の4〜6月期の景気については「小幅なマイナス成長となる」が29.1％で最も多く、「概ねゼロ成長となる」が23.5％と予測している。

　企業の雇用、賃金についての取り組み方針を聞いたところ、「賞与水準の引き上げ」が45.0％で最も多く、「雇用者数の増加」が28.3％、「所定内給与水準の引き上げ」が27.7％で続いた。

　賃金以外の資金分配についての取り組み方針は、「国内設備の効率化投資」（45.2％）、「国外営業拠点への投資、M&A実施等による国外販路の拡大」（36.2％）、「国内設備の増産投資」（26.6％）が多かった。
　
　調査は13年12月4日〜12月13日に実施し、経済同友会会員ら213人の経営者から回答を得た。

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