涌井秀章投手、ついにロッテへのFA移籍を決断
涌井秀章投手がライオンズを退団することが正式に発表された。報道によれば2年契約の総額4億4000万円+出来高、背番号は16でロッテ球団に移籍をすることになったようだ。年額にして2億2000万円、これは今季年俸で言えば現状維持ということになる。出来高契約はあるものの、現状維持でFA移籍されてしまったということを、果たして西武球団はどう捉えているのだろうか。確かにロッテ球団は涌井投手の地元である千葉の球団だ。だが松坂大輔投手の背番号を受け継いだ投手を、現状維持で流出させてしまうというのは、これは球団の失策とは言えないだろうか。少なくともファンとしての心情ではそう映ってしまう。
西武球団はなぜ涌井投手に対しシビアな対応を続けたのだろうか。2010年オフの契約更改では日本では珍しい年俸調停にまで発展し、昨年はプライベートでトラブルに巻き込まれた際も球団は涌井投手を守ろうとはせず、火種を何とか消したいという対応を見せ続けた。時代や球団スタッフが変わっているとは言え、若き日の松坂大輔投手の道路交通法違反で身代わりとなった対応と比べると、涌井投手に対する西武球団の対応はあまりにもシビアだった。プライベートでの問題にしても、決して涌井投手に非はなかった。確かにトラブルには巻き込まれたが、涌井投手が加害者であったわけではない。にも関わらず西武球団は涌井投手に対し必要以上に厳しい無期限2軍降格という処分を言い渡した。涌井投手が困っている時、西武球団が助けず誰が助けると言うのだ。その時筆者は強くそう思ったものだった。
過去、西武球団の涌井投手に対する対応をすべて振り返ってみると、現状維持でも出ていきたいというのが涌井投手の素直な心情だったのだろう。だがライオンズを去ってしまったとは言え、筆者は涌井投手を責めたりはしない。中には涌井投手に対し心無いことをネット上で書いている者もいる。だがそのような者を筆者は一ライオンズファンとして、決してライオンズファンと認めたくはない。涌井投手がライオンズを去ってしまう悲しみはよく理解できるが、しかしそこで誹謗中傷を浴びせるという行為は明らかに間違っている。筆者は涌井投手が横浜高校に入る前から、涌井投手の名前に注目をしていた。だからこそライオンズに加わった時は本当に嬉しかったのだ。そしてその涌井投手が去るということに、筆者は大きな悲しみを感じている。だがそれでも筆者は、これからもまだまだ野球を続けていく涌井投手を応援し続けたい。
投手コーチングのプロである筆者の目で見れば、涌井投手は僅かなマイナーチェンジで完全復活できると確信している。だがライオンズの投手コーチはそれを涌井投手にアドバイスすることはできなかった。いや、もしかしたらしたのかもしれないが、少なくとも涌井投手を復活させられなかったという事実に変わりはない。だがマリーンズの川崎憲次郎投手コーチであればきっと涌井投手を復活させてくれるはずだ。筆者はただそのことだけを信じたい。来季、涌井投手には2億2000万円以上の働きを見せてもらいたい。例え西武戦であっても、再び西武ドームで素晴らしいピッチングを見せてもらいたい。もしかしたら来季、筆者は涌井投手の西武時代のユニフォームを着て、涌井投手の登板試合を西武ドームに観に行ってしまうかもしれない。
ライオンズを去ってしまうことは本当に悲しい。だがマリーンズに移籍することが涌井投手のプラスになるのであれば、筆者は温かく送り出してあげたい。そしてこの先少なくとも10年はマリーンズのエースとして投げ続けてもらいたい。涌井投手と言えば、ダルビッシュ有投手が唯一ライバルだと認めている投手だ。そのダルビッシュ投手が日本を去り、それとリンクするように涌井投手の成績は下がってしまった。もしかしたらダルビッシュ投手がいなくなったことで、涌井投手の中のバランスが崩れてしまったのかもしれない。そのバランスを取り戻すための手段が、移籍という自らに対するカンフル剤だったのかもしれない。その真相は今はまだ分からないが、しかしいつか涌井投手自ら語ってくれることだろう。
西武球団は12月に入ってから、極秘に涌井投手と再度交渉の席を設けている。その席でも条件の上積みはなかったようで、減額の単年契約で慰留しようとしたようだ。この姿勢を見るだけで、鈴木葉留彦球団本部長が涌井投手の慰留に本気でなかったことがよく分かる。やはり西武球団には交渉や説得のプロが必要だ。球団本部長の職は年功序列ではいけない。その道のプロフェッショナルが務めなければ、今の西武球団のようにフロントと選手の間がギクシャクしてしまう。もしかしたら今の西武球団に最も必要なのは大物選手ではなく、球団運営を円滑に進められるGMの存在なのかもしれない。少なくとも筆者はそれを痛切に感じているところなのである。
過去、西武球団の涌井投手に対する対応をすべて振り返ってみると、現状維持でも出ていきたいというのが涌井投手の素直な心情だったのだろう。だがライオンズを去ってしまったとは言え、筆者は涌井投手を責めたりはしない。中には涌井投手に対し心無いことをネット上で書いている者もいる。だがそのような者を筆者は一ライオンズファンとして、決してライオンズファンと認めたくはない。涌井投手がライオンズを去ってしまう悲しみはよく理解できるが、しかしそこで誹謗中傷を浴びせるという行為は明らかに間違っている。筆者は涌井投手が横浜高校に入る前から、涌井投手の名前に注目をしていた。だからこそライオンズに加わった時は本当に嬉しかったのだ。そしてその涌井投手が去るということに、筆者は大きな悲しみを感じている。だがそれでも筆者は、これからもまだまだ野球を続けていく涌井投手を応援し続けたい。
投手コーチングのプロである筆者の目で見れば、涌井投手は僅かなマイナーチェンジで完全復活できると確信している。だがライオンズの投手コーチはそれを涌井投手にアドバイスすることはできなかった。いや、もしかしたらしたのかもしれないが、少なくとも涌井投手を復活させられなかったという事実に変わりはない。だがマリーンズの川崎憲次郎投手コーチであればきっと涌井投手を復活させてくれるはずだ。筆者はただそのことだけを信じたい。来季、涌井投手には2億2000万円以上の働きを見せてもらいたい。例え西武戦であっても、再び西武ドームで素晴らしいピッチングを見せてもらいたい。もしかしたら来季、筆者は涌井投手の西武時代のユニフォームを着て、涌井投手の登板試合を西武ドームに観に行ってしまうかもしれない。
ライオンズを去ってしまうことは本当に悲しい。だがマリーンズに移籍することが涌井投手のプラスになるのであれば、筆者は温かく送り出してあげたい。そしてこの先少なくとも10年はマリーンズのエースとして投げ続けてもらいたい。涌井投手と言えば、ダルビッシュ有投手が唯一ライバルだと認めている投手だ。そのダルビッシュ投手が日本を去り、それとリンクするように涌井投手の成績は下がってしまった。もしかしたらダルビッシュ投手がいなくなったことで、涌井投手の中のバランスが崩れてしまったのかもしれない。そのバランスを取り戻すための手段が、移籍という自らに対するカンフル剤だったのかもしれない。その真相は今はまだ分からないが、しかしいつか涌井投手自ら語ってくれることだろう。
西武球団は12月に入ってから、極秘に涌井投手と再度交渉の席を設けている。その席でも条件の上積みはなかったようで、減額の単年契約で慰留しようとしたようだ。この姿勢を見るだけで、鈴木葉留彦球団本部長が涌井投手の慰留に本気でなかったことがよく分かる。やはり西武球団には交渉や説得のプロが必要だ。球団本部長の職は年功序列ではいけない。その道のプロフェッショナルが務めなければ、今の西武球団のようにフロントと選手の間がギクシャクしてしまう。もしかしたら今の西武球団に最も必要なのは大物選手ではなく、球団運営を円滑に進められるGMの存在なのかもしれない。少なくとも筆者はそれを痛切に感じているところなのである。